トップページ//岩・氷/山スキー/ハイキング/雪山/入山データ/会紹介/東北雪崩講習会
Fukushimatoukoukai HomePage
No.3537
剱岳 2998mピーク
山行種別 積雪期一般
つるぎだけ 地形図 剱岳


■山行期間 2003年11月21日〜24日
■コースタイム 11月21日 会津若松市(20:00)→磐越自動車〜北陸自動車道→滑川IC→馬場島(1:30)泊
11月22日 停滞
11月23日 馬場島駐車場(8:20)→早月尾根取り付き(8:30)→1920m三角点(12:10)→早月小屋(13:40)泊
11月24日 早月小屋(6:05)→2,500m(7:05)→獅子頭のトラバース取付(8:25,8:30)→山頂(9:05,9:20)→早月小屋(11:10,11:35)→1920m三角点(12:10)→早月尾根取り付き(14:00)→馬場島駐車場(14:10)→福島(21:30)
■写真
早月川から剱岳 テン場での夕日 2224mピークからの剱岳

小窓尾根を望む

剱岳の山頂
2600m手前の急斜面

■行動記録

11月21日(金)
 生憎の雨もよう。福島からバスでくるT君と待ち合わせ、明日の天気を心配しながら磐越道に入る。馬場島も雨だったが無人の家族の森馬場島荘の一階部分駐車場に雨を避けてテントを張る。明日の天気も悪いが、日、月と良さそうなので明日雨が降ったら停滞して日、月の2日間でやろうと決めて眠りにつく。
11月22日(土)
 車が入ってくる音で目をさます。眠い目をこすりながらテントから首をだすと山登りの準備をしているのが目に入った。聞いてみると毛勝山に登るのだという。昨日の雨はミゾレになっている。寒い。ガスの切れ間から覗ける範囲では雪がついているのでこの分では早月小屋付近はかなりの積雪がありそうなので、とりあえず水を持ち上げる必要はなくなった。雨が降ったら停滞と決めていたのでシェラフに潜り込む。
 又、車の入ってくる音で目をさますとどうやら管理人さんのようで挨拶をしようとしたが何も言わず建物の中に入ってしまったのでしょうがないから撤収することにした。このミゾレの中アックスを2本ザックにつけヘルメットを携えたアイスクライミングでもやりそうなパーティが登山口に向かっている。今日登るのだろうかと訝りながらも我々は滑川市内に向かう。海辺の道の駅の休息室で海を眺めながらカップラーメンの朝食をとる。寒気のせいで一日中雨が強くなったり、風が強くふいたり、陽がさしたりと不安定な空模様であった。
暇をつぶし、温泉につかり英気を養って、夕食の買出しにスーパーを覗く。色々珍しい食材があった。そのうちで安いものを仕入れ馬場島に雨を避けてテントをはる。天気予報では不安定な天気は朝まで続くとの事である。一抹の不安を抱えて眠りにつく。夜11時トイレに起きると星空が広上がり、雲ひとつない好天。どうやら天気の回復は天気予報より早そうである。

11月23日(日)
 快晴で小春日和となったので気分爽快早月小屋に15時くらいまでに着けば良いのですっかり雪に覆われた馬場島のんびりと出発する。取り付きからいきなりの急登であるが飯豊の北股岳に登ったばかりなので、急登になれているというかまああまり気にならない。松尾平で一旦平坦になるがここをすぎると山頂までずっと急な登りが続く。昨日と思われるトレースをたどるが気温が高く、汗をかく。1920.7mの三角点までは道はほぼ尾根筋なので急ではあるが歩きやすい。ここから先は殆ど池ノ谷側をスキーのギルランデのように登る。尾根から池ノ谷側に下り、トラバースしてまた尾根に登る。これの繰り返しでいったい何回繰り返せばつくんだろうといやになる。見える景色は小窓尾根側だけ、飽きる。このへんで降りてくるパーティに会うが、昨日のミゾレのなか登ったようで感心する。急な雪の壁をロープにつかまりながら登るとやっと2224mの小ピークで早月小屋は直ぐ下にある。ここでザックをおろして写真など撮りながら休息し景色を楽しむ。小屋の脇にテントを設営し雲海に沈む夕日を楽しんだ後眠りにつく。

11月24日(月)
 今日も小春日和。今日中に降りなければいけないので、早々に出発する。やがて尾根は痩せてきて、風で一部トレースが消えているところもあり、東大谷側のスパット切れているところがでてきたりで緊張させられる。2600mピークの手前の急な斜面を登った所で休息。雪倉岳の雪で覆われた斜面に朝日があたり、白く輝いているのが印象的であった。上部は緊張の連続。5mぐらいではあるが完全なナイフリッジがでてくる。天辺を恐る恐る通過。獅子頭は池ノ谷側の鎖場をトラバースして急なルンゼにとりついてダブルアックスで登る。早く危険地帯を通過したいと気はせくが、空気が薄いので息が切れるし、アイゼンの前爪をけりこんで登っているのでふくらはぎが痛くなるし、アックスを持つ手が雪面と接触するので冷たくなる。2手ぐらいで越せるがミックスもでてくる。ルンゼが終わったときはほっとした。別山尾根と合流し少しで山頂となる。
 山頂は天気は良いが風が強く、舞い上がった雪が顔を打つ。今年は雪が少ない。剣沢にも雪が少なく谷スジがみえているし室堂方面にも雪はなさそう。槍ヶ岳、富士山、八ヶ岳など眺め、源次郎尾根、八峰など迫力を楽しんだ後、寒いので下りにかかる。
 ルンゼに取り付く所でルートを間違えてヒヤットするが順調に下る。獅子頭のトラバースに取り付く所が悪く緊張する。ナイフリッジを越せば緊張感から開放され少し下ると、単独行の青年にあう。怖くてやめたそうで、降りれないでいる。T君のアドバイスで怖々と下っていく。早月小屋でテントを撤収し、ひたすら下る。明日は太ももが痛いだろうなと思いながら汗だくで先を急ぐ。滑川市内のスーパーに寄り、正体不明の魚の昆布巻きをお土産にルンルンと帰途につく。(M.M)

 

■概念図


トップページ//岩・氷/山スキー/ハイキング/雪山/入山データ/会紹介/東北雪崩講習会