今年は雪が少ないので、1月中は各ルートの予備調査のつもりをして入ることにした。昨年、高山に直接登れないかと幕から挑戦したが幕滝途中の橋が撤去されていて時間切れで敗退していた。今回は幕川温泉からスカイラインまでのルートの積雪状態確認のため訪れてみた。
前日の残業疲れが取れないままに、福島をゆっくり出発。車は鷲倉温泉まで入れた。身支度をして除雪されていない旧115号国道を歩き始める。すぐに幕川温泉の分岐になるので右に折れて幕川温泉を目指す。荒川まで道路は下りかげんだがシールはつけたままで進む。雪は降ったばかりでスキーでも潜るが、先行パーティのトレースがラッセルから解放してくれる。橋を渡ったら幕川温泉の登りにかかる。ほぼ道路沿いに登っていく。幕川温泉・水戸屋に着いたのは11時ちょっと前、水戸屋の駐車場は消雪のため水びだしになっている。スキーを脱いで水戸屋の裏に回り込む。登山道の橋の板は撤去されていなかったので渡ることが出来た。
いよいよスカイラインへの登りになる。急斜面のきつい登りを我慢すると、すぐになだらかになる。登山道の案内板も、その先の導標もまだ顔を出している。先行パーティのトレース沿いに赤布をつけながら登っていく。スカイラインに12時12分にあがった。ここから道路をショートカットして登る。次のヘアピンカーブにあがると鳥子平も近い。今日の目的はスカイラインまでの積雪調査なので、適当に鳥子平の手前で折り返すことにした。
歩き始めて3時間になったところで戻ることにした。シールを外して滑りにかかる。雪は深いが気温が上がらないので滑るにちょうど良い。登ってきたコースを幕川温泉に向かって滑っていく。幅の狭い林間を滑るのだが雪が少なくてブッシュが気になる。幕川温泉まで一気に滑る。幕川温泉で休んでから荒川まで滑って行ける。荒川でシールをつけ直して旧115号国道まで登り返しになる。途中何箇所か雪崩の危険箇所があるので注意したい。今日は小規模なデブリを確認した。すべり面は表面から30cmのところで広幅六花の結晶が確認された。
14時56分に車を置いておいた鷲倉温泉に戻ってから、野地温泉の送電線下部で積雪断面観測をした。コンプレッションテストをすると軽く1回叩いただけで表面から28cmの深さで新雪内部の層が破壊した。ちょうど先ほど幕川温泉からの帰りに確認したデブリのすべり面と一致した深さだった。(I.I)
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