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Fukushimatoukoukai HomePage
No.3719
白馬鑓ヶ岳 2903.1m三等三角点
山行種別 山スキー
しろうまやりがだけ 地形図 白馬町


■山行期間 2005年5月27日夜〜5月29日
■コースタイム 5月28日 駐車場(8:10)→鑓温泉登山口(8:35)→水芭蕉平(9:05)→小日向山コル(10:40,11:15)→1890m付近 (11:50,12:10)→鑓沢と杓子沢の出合(1600m付近) (12:40,12:50)→鑓温泉(13:55)
5月29日 鑓温泉(6:30)→稜線上(8:30,8:50)→鑓ヶ岳(9:15,9:20)→鑓温泉(10:15,10:45)→小日向のコル(11:50,12:00)→登山口(13:00)
■写真
小日向のコルの手前、杓子岳
をバックに
ようやくスキーを履いて小日向
の登りにかかる.
後ろの奥に見えるのが小日向
のコル
鑓沢と杓子沢の合流地点でシー
ルを付ける
鑓温泉への長い雪渓の登り 鑓温泉直下、流れているのは
温泉
お湯も景色も最高の鑓温泉 沢に沿って登る。先は長い カール状の斜面を登っていく
数日前に降った新雪による稜
線からの点発生表層雪崩
ようやく稜線が見えてくる 白馬鑓ヶ岳への登りは雪が消え
ていた
白馬鑓ヶ岳山頂 ようやくガスが切れ視界が利い
ても、雪が重くなってくる
まもなく鑓温泉、滑りも快適

 
鑓温泉からの滑りは楽しい

 
大雪渓と鑓温泉へ向かう登山道
の分岐
小日向のコルの登り返しから沢
を望む

■行動記録
5月28日
 ほぼ満車の駐車場で身支度を整えスキーを担ぎ出発する。猿倉荘ではテープカット用の紅白のテープが準備されている。今日は山開きのようである。猿倉荘の裏側に登山道は続いており、汗を拭いながら夏道を兼用靴で歩く。水芭蕉平の辺りから雪上歩きとなるがスキーは担いだまま進む。少し開けたところで長走沢を見ながら小休止。10分程進んだ後、中山沢へ降りシールを付ける。だんだんと傾斜がきつくなり、おまけに雪面がデコボコで油断するとシールが効かずスリップする。緊張しながらKとTの後を追う。が、二人の姿は次第に離れていく。マイペースで登りきり小日向のコルで休む。
 この先のルートを地図で検討し、ほぼ夏道沿いにコルからできるだけ高度を下げずにトラバースして杓子沢を渡り、鑓沢に向かうのがベストという判断で出発する。この段階では誰も他に楽なルートがあるとは気付いていなかった。出だしは急な斜面のためトラバースできないのでシールを付けたまま一旦下り、夏道の方へ登り返す。しかし、1890m付近まで登り、杓子沢の方をのぞき込むと下へ降りるには眼下は急壁で杓子沢を越えるのはかなり厳しいことがわかる。結局、鑓沢と杓子沢の出合付近まで降りることに決め、シールを外して急斜面を滑り降り平坦な1600m付近まで下る。シールを付け再出発。鑓温泉までは一直線の登りである。ゴールは見えているがなかなかゴールしないところが飯豊山の石コロビ沢や鳥海山の登りと似ている。約1時間かけて登り終え、温泉が沢のように流れ出している鑓温泉に到着。
 温泉には、すでに日帰りスキーヤーの先客あり。早く温泉に入りたい気持ちを抑えテントを張る。日帰り入浴の客人もいなくなった貸切風呂に入りご満悦。普段は「烏の行水」の仲間達も今日はなぜか長湯である。いつもこうであって欲しいものだ。
5月29日
 簡単に朝食を済ませ、鑓ヶ岳を目指し日帰り装備で出発する。上部には雪崩の形跡が見える。少し傾斜の緩くなった2500m付近で休む。十分に休んだ後、疲れた体に鞭打ち出発。稜線直下でスキーをデポし稜線上に出て小休止後、頂上に向かう。25分程で鑓ヶ岳の山頂を踏む。残念ながらガスで大パノラマとはならなかったが、山頂を踏んだことに満足し早々に下山する。
 9時45分、スキーのデポ地から滑降開始。登りでは急な斜面も滑りとなれば適度な大斜面となり、皆、思い思いのシュプールを描く。今回はビデオ撮影も行われ帰りの車中で盛り上がる。30分で鑓温泉に到着。テントを撤収し重荷を背負い下山開始。鑓沢の末端まで滑り、ここからシールを付け小日向のコルまで登り返す。いよいよ最後の滑りを楽しみたいところだが、洗濯板のような雪面のため、ひたすら振動に耐える。1700m付近から夏道をそれて1540m付近の夏道を目指し滑る。少し藪を漕ぎ夏道に出たところでスキーを担ぎ猿倉まで下る。

※リーダーより一言
初日のルートファインディングについてですが、夏道沿いに杓子沢をトラバースしようとしたため、小日向のコルから鑓沢と杓子沢の出合まで直接滑り降りるのと比べ約1時間のロスタイムとなりました。言い訳をすると、地図の1856m地点への登りの直前まで赤布が付けられていたため、何の疑問も抱かず歩ってしまいました。無雪期・積雪期を問わず初めてのルートなのに事前に資料等を充分に検討しなかったことについて反省しています。
また、この日は正月に遭難した仏教大学の学生3人の捜索がおこなわれていた。3人のご冥福を祈りたいと思います。(S.H)

 


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