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Fukushimatoukoukai HomePage
No.3680
蔵王・刈田岳
山行種別 山スキー
ざおう・かっただけ 地形図 蔵王山


■山行期間 2005年1月8日〜10日
■コースタイム 1月8日 みやぎ蔵王・澄川(9:45,10:10=リフト終点(10:50)→テン場(11:25)設営完了(12:10)→積雪断面観察(12:35〜14:00)→テン場(12:20)→天気図作成(16:00〜16:30)
1月9日 テン場(8:32)→リフト終点地点でビーコン操作(8:44〜9:55)後発と合流→テン場(10:15)→歩行訓練→ハイライン7合目(12:20,12:25)→テン場(13:35)→天気図作成(16:00〜16:30)
1月10日 テン場(8:30)→レストハウス(10:58)→刈田岳(11:08)→テン場(12:30,13:10)テント撤収→スキー場(14:10)    
■写真
リフト終点から歩き始める 道路からそれてテン場到着 踏み固めて整地をする
ジャンボエスパースを張る 竹ペグを埋めて雪で覆う テントを設営してから出発
テン場から道路へ戻る 積雪断面観察@ 雪の密度を測りデータを取る
刈田岳を目指して歩き始める 最終日も天気は悪い ラッセルは交代しながら
ラッセル先頭はアルバイトもきつい 雪崩の危険を避けてルートを取る 強風の中ルート確認
刈田岳のレストハウス 刈田神社の鳥居の前で 新雪を滑る

■行動記録
1月8日(土)天気 晴れのち雪
 新入会員のための雪山の基本的生活技術、ビーコン操作、雪質観察、天気図作成などを学習するための合宿の初日。天気予報は典型的な西高東低の冬型で等高線も混んできそうな予報。
 初参加者2名で酒田からのSさんも参加しての9名で合宿がはじまりました。リフト終点時点での気温は−4℃、風はほとんどない状態でまずはテン場へ。明日登ってくるメンバーにも分かりやすいように、30分程歩いた道路から入ってすぐのところにテントを張ることにした。初日の宿泊者は2名下山して7名、明日は10名になるということで2張のテントを設営。細かな指示に従い雪踏みから、竹ペグの刺し方、内張の装着に至るまでに30分少々で完成。荷物の整理も早々にテン場から10分くらいの斜面でIさんから雪質や断面の様子の説明をうける。この時点での気温は−7℃と冷え込みはじめていましたが、雪面から下の80cm程の雪の中は−4℃と温かいことや、積雪があり雪の密度が表面に近いほど軽いこと等が観察できました。テン場に戻るとガソリンコンロの扱い方を教わりながら水を作り、天気図作成で初日のカリキュラムは終了。予報では等高線も緩やかになり満天の星空となりましたが、どうやらこれは擬似好天といわれるもので、次々と低気圧が近づく様相に変わり夜半から風雪となる。

1月9日(日) 天気 雪
 同宿テントのKさんのテントの雪おろしの音で目が覚める。冬山では降雪でテントがつぶされるなどのアクシデントがあっても不思議ではない世界。今日はKさんが下山してしまうので「残ったメンバーで」と、諭される。
 今日は初心者1名を含め4名が参加予定。リフト終点付近まで行き今日から参加のメンバーを待ちながら、ビーコン操作の訓練をする。昨夜から降り続いている雪が20センチ以上ありスキーをはずすと歩きにくい。
 気温は昨日と同じ−4℃くらいだが曇天でやや昨日より風が強い。4名のメンバーを加えテン場まで戻り身支度をして刈田岳を目指し歩行訓練を開始する。1時間ほど車道歩きをし、ショートカットをするために山の斜面で弱層テストと雪崩の危険度について説明を受ける。5段階での危険度2とのこと。再び車道に出たあたりから風雪が強くなる。井戸沢とエコーラインがぶつかるカーブをすぎると中央コースのプレートが現れ、再度弱層テストをして、刈田岳に延びる尾根に向う。車道に飛び出すが、風雪が強く視界も悪くなり終了。気温は−8℃でも風が強く体感温度はかなり低く感じられる。新雪の滑降を楽しみながらテン場へ下り2名が下山する。天気図の作成をしてから夕食の準備にかかる。食担のOさんがHさんに交代しての夕食となったが、ベテランのOさんから食担の留意点等を聞く。暖を囲みながらの食事は毎回聞く話題でも楽しく、美味しい至福のひと時となるが、下山したKさんからの雪おろしが頭の片隅に過ぎり就寝する。

1月10日 天気 雪
 6時起床予定のはずが深夜の何回かの雪下ろしのせいか、天候も風雪模様、寝坊して7時近くなって静かな朝を迎える。朝食をしながら今日の日程について検討し、昨日と同じく刈田岳の行ける所まで行くことになった。予定より1時間30分遅れての開始となる。ずっと降り続いている雪のためラッセルを交替しながら昨日と同じルートで弱層テストをしながら快調に進む。
 途中、シールが緩みはずれてしまったり、トイレ休憩などで時間をロスしてしまう。昨日の終了地点まで来ると視界も悪く風も強い。今日が最終日なので、多少無理をして刈田岳まで登ることにした。稜線には乗らないで、風をよけてそのまま車道を進みレストハウス北側を回り込んで県境の稜線に出て山頂に向かう。
 刈田神社の鳥居をくぐるり、今年1年の安全祈願をする。早々に下山にかかりテン場へ到着。合宿の最終課題のテント撤収と荷物を分担し下山をする作業である。昨年から参加のSと新人3名を含む9名で、ベテランの会員が担げるだけ担ぎ慎重に下る。スキーのメンテナンスを怠ると平坦なところは滑らず難儀するなど、様々な教訓を得ての実りある合宿は無事終了しました。(S・S)
 
 
■概念図


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