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No6055
湯殿山 1500m標高点
山行種別    山スキー
ゆどのさん 地形図

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山行期間 2019年4月28日(日)
コースタイム
月山第一トンネル(8:45)→大岫峠(10:06)→湯殿山(11:18,11:39)→石跳川(11:46)→昼食(12:16,12:36)→湯殿山(13:08,13:38)→月山第一トンネル(14:30)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
月山第1トンネル東口からスタート 尾根へと登っていく 前方に湯殿山と姥ヶ岳
湯殿山が近づく 広々とした西ノ平を通過 このアングルの湯殿山は新鮮
ヤセ尾根に取りつく 一部尾根が露出している クラックを迂回して登る
先行者のトレースがある細尾根 振り返れば登ってきたルートが一望 湯殿山の山頂に到達
東斜面にドロップ 石跳川を登る 再び山頂へと登る
2度目の山頂 南西尾根を戻る 斜面を選んで滑降
トラバースして尾根に戻る 往路のトレースに乗る 出発点へと戻る

行動記録
 湯殿山には道がないため積雪期しか登ることができない。冬期間は強風のため山頂を踏むのは厳しいことが多く、その場合は森林限界まで登ったところで引き返すこととなる。志津から山頂までは比較的近いため、春スキーの時期になると穏やかな日には半日でのピストンも可能となる。また、その他にも姥ヶ岳を経由するなどいくつかのルートがある。しかし、月山第1トンネルから南西尾根を登るルートは気にはなっていたものの、これまでその機会がなかった。今回声をかけてみると2人が答えてくれたので向かうこととした。
 月山第1トンネルからは西口・東口どちらからでも登ることができる。今回は宮城県の我々からは手前になる東口から登ることにした。月山第1トンネル入口脇から左手の駐車場へと車を入れる。先客は1台のみで2人の登山者が準備中だった。彼らもツボ足で湯殿山のピストンとのことで出発していった。我々も準備すると後を追うように歩き出す。トンネル管理施設の裏を回り込み、左手の明瞭な尾根を目指して登っていく。雑木の疎林で登りやすい斜面である。晴れて風も穏やかなのでハイキング気分だ。雪はまだ軽いが午後には重くなっていることだろう。なだらかな尾根に乗ると、やがて湯殿山と姥ヶ岳が斜面の向こうから立ち上がってくる。この角度からの湯殿山は新鮮な眺めである。西ノ平(1,151m)という平坦で広々した雪原にさしかかる。これから登る南西尾根の細部もはっきり見えてきた。細尾根で雪庇が一部崩壊しクラックもあるようだ。
 左から先行者のスキートレースが現れ南西尾根へと続いている。このトレースをなぞるように我々も南西尾根を登っていく。慣れているパーティーのようで、雪庇の崩壊個所やクラックを的確に迂回して登っている。我々はこのトレースにスキーを合わせるだけで効率よく登ることができる。右手になる南東斜面は積雪が豊富で斜度があり、雪崩そうでちょっと嫌な感じがする。先行者のトレースも斜面に入り込まないように忠実に尾根をたどっている。脚力に勝る菊○さん(67歳)がぐいぐい登っていくので3人が徐々に離れる。山頂に到着すると、朝日連峰と周辺の山々や鳥海山などが一望である。
 滑降準備をしてさっそく東斜面を滑り降りる。天気が良いので雪は重くなっていたが、かまわず急斜面にスキーを落としていく。石跳川に着いて休憩と思ったが、安全地帯の装束場近くまで登り返してから昼食とした。食べながら眺めていると、姥ヶ岳からは続々と滑り降りてくるパーティーがある。石跳川を降りるよりも湯殿山へと向かうパーティーが多い。我々も湯殿山へと登り始める。標高では150mほどの登りだが、アップダウンのある尾根なのでそれ以上に感じる。今日2度目の山頂に立つと、偶然にも久しぶりに見る知り合い2人の顔があった。
 さて下山であるが南西尾根をたどることにした。とはいえどうしても滑りやすい南東斜面へとスキーが流れる。ふと気づくと登ってくるときに雪崩そうだなと思った斜面に入ってしまっていた。ひやひやしながらトラバースして尾根に乗りホッとしたが迂闊であった。ここは南東斜面と南斜面の境目である田代沢源頭を滑り降り、登り返しも交えながら南西尾根に戻るのが良かったのではないかと思える。実際に田代沢源頭には何本かのシュプールもあった。とはいえ我々も途中から南東斜面を1本滑り、何とかシールを貼らずにトラバースして往路のトレースに合わせた。ここまで来ると他のトレースも増えてきて、西ノ平周辺の散策を楽しむパーティーもあることがうかがわれる。緩斜面を滑って尾根の末端が近づくとトンネル東口の建物が見えてくる。湯殿山南西尾根のツアーも終了である。急斜面を降りると今朝のツボ足パーティーも下山してきたところだった。
 月山第1トンネルから南西尾根経由での湯殿山は、静かな山スキーが楽しめる好ルートである。今回のような好天の日には素晴らしい眺望も得られて充実のツアーとなる。ただし、南西尾根のクラックや雪崩には注意が必要であり、不安のある時は無理をしないようにしたい。(熊)

.概念図

.ルート図 往路=赤 復路=青.
この地図は、国土地理院長の承認を得て、同院発行の電子地形図(タイル)を複製したものです。(承認番号 平30情複、 第400号)この画像をさらに複製する場合には国土地理院の長の承認が必要です。

トラック 登り=赤 下り=青

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