昼過ぎまでなら時間が取れるので、半日限定で蔵王の刈田岳へ山スキーに行くことにした。先週屏風岳に行ったとき、森○さんがピッケルを落としたので、その捜索も兼ねての山行である。GPSを見ながら先週歩いたとおりにゆっくり歩くつもりだ。落とした日の画像を確認したところ、かなり捜索範囲が狭めることができた。井戸沢小屋から下へ約600mの範囲である。気がかりは数日前に降雪があったことだ。探すのは一人よりも二人の方が良いので加○さんを誘った。昨年はビーコンを探し当てた黄金コンビである。
すみかわスキー場ではガスがかかっていたが、捜索に支障になるほどではないのでスタートする。画像確認により探すべき区間ははっきりしている。その区間の下端から先週のルートを忠実に辿ろうとするが、これがなかなかに難しい。トレースが残っていれば正確にたどることができるのだが、残念なことに最近の降雪により埋もれてしまいすっかり見えなくなっていた。GPSで位置を確認しながら記憶も頼りに歩いていく。4つの目で左右にも目を配りながら慎重に歩いていく。しかし、捜索区間の上端である井戸沢小屋までの間では見つけることができなかった。
残念だがそのままエコーラインまで登る。除雪が終わり26日の開通を待つばかりのようだ。井戸沢源頭部の南側を登るが途中からガスの中となる。刈田岳避難小屋で休憩にしようと入ると、なぜか内部に雪が吹き込んでいるではないか。ロフト部分に多く雪が溜まっているので見ると、換気窓が開けっぱなしになっていた。まずは窓を閉めてから加○さんとしばし除雪作業にいそしむ。終わってやれやれと昼食休憩だ。1時間ほどで小屋から出ると晴れていた…ということもなく相変わらず視界がない。滑降はあきらめてガスの中をゆっくりと下るしかなかった。ピッケルはどこに眠っているのだろうか。(熊)