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No5291 |
高曽根山
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1443.2m三等三角点峰 |
山行種別 |
山スキー |
こうぞねやま |
地形図 |
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山行期間 |
2016年3月20日(日) |
コースタイム |
林道除雪終了地点(8:20)→支流の橋(8:42)→渡渉地点(9:29)→ブナ太郎(9:54)→1200m地点(10:17)→岩峰(10:49)→高曽根山頂(11:41,12:15)→除雪終了地点(13:45) |
写真 |
写真は拡大して見ることが出来ます |
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除雪終了点から大川入川の橋を渡って進む |
林道から左の作業道に入る |
作業道は支沢を渡る |
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沢に沿って奥へと進む |
ブナ太郎へ向かう徒渉点 |
ブナ太郎が見えてきた |
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近くで見ると本当に大きい |
尾根に向かって急登する |
尾根上に岩峰が見えてきた |
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岩峰を過ぎ山頂への登り |
山頂直下の急斜面 |
ようやく高曽根山の山頂到着 |
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山頂から帰りのルートを見る |
下りも気が抜けない |
もう少しで車に到着 |
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ひときわ目立つブナ太郎 |
行動記録 |
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高曽根山(こうぞねやま)は福島県会津地方の桧原湖北西部に位置している標高1443.2mの山である。私としては無名な山に属しているように感じていたが、山スキー愛好家の間では人気の山ひとつである。その理由としては登山道が無く、冬季のみ山頂を踏めるからのようだ。一般的なルートは南側の蘭峠(あららぎとうげ)から小塩川沿いに林道を進み山頂に至るが、今回は大川入川の二股より入り高曽根山の北東斜面をピストンする計画を立てた。当会でも最近1231m標高点の尾根を使って登ったばかりで、その報告書を見ると山頂直下が急勾配であるが、それほど難しいルートではないように見受けられた。
当日、和○さん、佐○さんと土湯道の駅から乗り合わせて高曽根山へ向かう。桧原湖に着くとまだ湖面には氷が張っており、ワカサギ釣りのテントが点々とあった。湖を反時計まわりで北に進み桧原の北集落から林道に入った。少し進むと林道が直角に分岐しているところで除雪が終了しており、駐車スペースのようになっていた。ここに車を駐車し出発準備をした。天気は曇りで風は弱い。
大川入川に架かる橋を渡り、雪に埋もれている林道を西に進んだ。しばらく平原を進み、林道から左の作業道に入り沢に寄って行くと、支沢に橋が架かっているのでそれを渡る。大川入川の二股を西方向へ沢沿いを進む。スノーモービルの跡があちこちに見える。
地形図を見ると、このまま沢沿いに行くと徐々に左岸が立ってくるので、どこかで右岸に渡渉をしないいけないらしい。沢が雪で埋まっている箇所はなかなかないので、和○さんの指示で沢床の浅いところを狙って渡渉した徒渉の際に少し足が濡れてしまったが、何とか渡渉する。ここで少し小休憩を入れ、再び高曽根へ進む。良く確認するとブナ太郎へ向かう赤テープが付いている。私たちはほぼそのテープに沿って歩いてきたようだ。
次に沢沿いから少し離れるように1200m付近を目指して南南西に軌道を修正する。実はピークハントに次ぐ目的が「ブナ太郎(曽根太郎)」というブナの大木に会うことであった。和○さんのGPSを頼りに進むとそれらしい大きなブナが見えてきた。近くに寄るとその大きさがよくわかる。胸高の幹の直径は200cm、高さは20mくらいだろうか。とても立派なブナの木でしばし感嘆しながらたたずんだ。まず一つ、目的をクリア。
次の目的であるピークハントへ進むことにする。ここから台地状の1200m地点まで斜面の勾配が増す。佐○さんがトップを切り、つづら折りに斜面を進みようやく台地にたどり着く。台地からはしばらく緩斜面が続くが、木々の間から高曽根山が見えてくると、山頂直下の急勾配がよくわかる。近くに寄っていくと手前の尾根に岩場が出てくる。正面は岩がむき出しで勾配がきつく直登は難しい。岩場の右(クライマーズライト)から尾根を出て雪の付いている急斜面からジグを切って巻くこととした。右側斜面は雪が硬くスキーアイゼンがあまり利かない。また勾配もきついのでジグも苦労する。尾根の谷も深く、また木々も少ないため滑落すればケガは必須だろう。まず佐○さんが登る。少し苦労しているが、難なくクリアしていく。次に自分が進入する。エッジもアイゼンも利きづらいので、持っていたウイペットを突き刺しながらトラバースする。ジグのターンも鋭角にターンするため、板の取り回し中に滑落しそうになる。最後に和○さんがトライするがバーンが硬く、登るのをあきらめ二人が戻るのを待つとのこと。
私も必死で外の人を気遣う余裕がないくらいである。何度かあきらめかけたが、ようやく岩場の上部に到着。もし単独だったとすれば、多分あきらめていただろう。2名で先に進み、下りで和○さんと合流することとした。ここからの尾根は細尾根で、風の影響からか起伏と雪庇が見られ、また両側の谷も深いので注意しながら進む。山頂直下から再び勾配が立つ。雪質も氷のように硬くなりアイゼンが全く利かない。あと15m程度で山頂であるが、直下に至っては一層両側の谷が深くなる。佐○さんも苦労している。何とか雪質の柔らかいところをつないでようやく山頂に到着した。
山頂は広くなだらかで、先ほどの緊迫した雰囲気とは違った雰囲気である。単独スキーの方が出発準備をしており、またワカンのパーティが賑やかに昼食をとっていた。単独の方は反対の蘭峠から登ってきたということ。そちらはヤブが一部でている程度で危ないところはないらしい。和○さんを残しているので、早々に昼食を済ませ出発準備に取り掛かる。
滑り出すと佐○さんが突然バランスを崩し谷に向かって滑落し始めた。あわや一大事かと思ったが、なんとか停止した。無事だったものの登り返しでかなり体力を使ったようだ。ここからは安全に徹し、滑るというよりは下ることに集中した。ようやく和○さんの待つ合流ポイントに到着した。
和○さんの話では、スノーシューのパーティも登ってきたがバーンの硬さからここで引き返したとのこと。雪が柔らかければ難なくクリアできるところも、今回のように少し雪が硬くなると勾配や周囲の木々の状況で難度が一気に上がるのである。大変勉強になった。
ここからは林間の緩斜面を進み、ブナ太郎の斜面に向かう。ブナ太郎の斜面は樹間が空いているところがあり、気持ち良く滑走できた。沢に到着し、スキーを対岸に放り投げてから沢を渡る。行きもブーツが沈没してしまったが、帰りもまた沈没してしまった。冷たい足で沢沿いを下り、林道を推進滑走で進む。ひと汗をかいて、ようやく車に到着し山行終了とした。(S.Su) |
概念図 |
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トラック |
登り=赤 下り=青 |
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