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No5073
箕輪山
1718.5m三等三角点峰
山行種別 山スキー
みのわさん 地形図

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山行期間 2015年3月15日(日)
コースタイム 横向登山口(4:57)→箕輪スキー場Cリフト脇(5:57)→1520m台地付近(6:45)→箕輪山(7:22,7:27)→横向登山口(8:26)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
スキー場整備のためのライト ようやく明るくなってきた 月も見え天気は良さそう
磐梯山も見える Cリフトトップ脇を通過する ぼちぼち森林限界だ
東吾妻山方面が見えた 左に見える鬼面山 途中で日の出を迎える
バーンは堅くストックが刺さらない 箕輪山の山頂手前はシュカブラでモーグル状態 薄い雪の下は氷
山頂の付近が見えてきた 山頂付近の分岐標識 鉄山、本山方向を見る
下りはあっと言う間である 箕輪山を振り返って見る 横向登山口に戻った

行動記録
 3月15日、ソロで箕輪山ピストンを計画した。今の時期は日の出が早くなりつつあり、すでに5時00分には明るくなり始めている。
 横向登山口は、道路からの取り付きに少し段差が少しあるものの問題はない。ヘッドランプを点けてスキー場の脇を進む。雪質は思ったより締まっておりラッセルは脛まではないくらいで苦労はない。登っていると昨日誰かが滑走したラインがところどころ見え、昨日はパウダーがかなり拾えただろうと伺える。スキー場からの照明が見える。オープンの準備をしているようで、キャットや重機の音が遠くに聞こえる。いつも思うがヘッドランプでの行動は周囲が見えないためか、良く集中でき、自分の体のモニターが効果的にできるようだ。そのため疲労が少なく長時間行動ができるような・・・気がしている。
 最初の登りを越え標高1200mくらいまでくると少し緩やかになる。最近コース外滑走の問題をよく聞くので、スキー場に迷惑をかけないように、なるべくリフトから見えない位置を登る。標高1400mあたりを越えると雪質が変わり氷の面が見え隠れしてくる。自分の少ない経験の中では、ここから上は滑走にはあまり適していないと思う。手前の樹林帯を北側から巻きしばらくスキンのみでの登りを続けたが利きが悪くエッジを立てても外すことが多くなり、何度か滑り落ちた。登るにつれ滑落するときの音が、「ガリガリガリ」から「コカカカカ」という音に変わってくる。途中でさすがにクトーを使用すると、今までの苦労が嘘のように全く快適。どんどん進むと太陽が前方の山際から出現し始め、雪質がやや緩んできたように感じた。それでもストックは刺さらず、エッジを外すと足元が滑り始めるので注意が必要である。
 標高1500m付近くらいからは波のうねりのような雪の様相になり、ルート取りが難しくなる。迷路を解きながら進むようだ。以前に強風と視界不良の中を登ったときがあったが、今回はピークまで視界は良好で風は(いつもの箕輪山と比べるとだが)全くと言っていい程無い。視界不良のときは永遠に続く迷路の登りを彷徨ってかなり閉口したが、今回は目標が見えるためモチベーションは前回よりかなり高い。それでも滑落を注意し遠回りでも緩い斜面を選んで登る。7時22分、箕輪山の登山道分岐標識に到着した。箕輪山の三角点は山頂から180mほど東方に下がったところにある。
 道標はエビの尻尾で大きな人間のこぶしのように見える。視界は良好。近景では磐梯山、安達太良、東吾妻。遠景で空中に浮いているようにみえるのは、蔵王、飯豊、会津盆地の先は御神楽岳だろうか。また南側の低地付近には雲海が立ち込めていた。
 時間がないのですぐ滑走に入る。(実はここであまりの景色の良さに山頂を踏むのを忘れてしまった)氷上の滑走である。エッジが立たず、モーグルコースのような地形の滑走が続く。前回よりは尻餅をつくのはかなり少なくなったが、それでも3〜4回は転倒した。自分の登りのトレースが氷のため全く見えず、滑っているとスキーヤーズライトに寄ってしまう。右の高森川の源頭は上から覗くと猪苗代側からの雪庇がよく見え、また風によるウィンドスラブ形成が予想されるため、自分の少ない知識から判断すると大変危険であると思われる。しかしよく見ると沢床を滑走した後がある。単独ということもあり、また最近の気象状況も考えると自分は怖くて入る勇気はない。
 方向を微調整しながら標高1400m付近に来ると、雪質は良くはないがとりあえず氷ではなくなる。緊張は解かれ快適に高度を下げる。Cリフトトップ付近からは迷惑をかけないようなるべく目立たないように滑走を続ける。樹林内の雪は重いが止まらず滑ることができたが、目立たないように滑走しているためか低木帯にどうしても入ってしまい体のあちこちを引っかけながら滑り下りる。途中、登ってきた登山者と交差した。通常は今の時間が登るのに適している時間であると思うが今日は用事があるため仕方がない。登山口手前はターンをする度にトランポリンに乗っているような感じになり楽しくゴールを迎えた。
 今回は時間の制約もあり朝早い山行であったが、自分は暗いうちに登ることには結構気に入っている。気象状況が良好なことと、氷の悪雪をある程度クリアしたことを含めると全体的にやり切った感覚があった。そのような中で昨今問題視されているコース外滑走について、まだまだ解消は難しいと感じた。今回確認した昨日以前のコース外の滑走跡はほとんどスキー客の滑走、または少なくともリフトを使用した方の滑走だろうと思われる。自分もリフトを使用し箕輪山に登ったことがある。そのような時は山頂からコースの上まで山を滑り、その後コースの中を滑るようにしているが、それすら他の人から自己満足だと言われれば否めないし、パトロールから注意を受ければ謝るしかないだろう。現時点ではなるべくスキー場への登山計画書の提出や駐車場の間借りをお願いすることなどが関の山であろう。今は住宅のお隣との付き合いと同じで、なるべくコミュニケーションを充実させお互い考えを尊重し折り合いをつけていくしかない。こちらは趣味であちらは生活がかかっていることを忘れてはいけないと思う。(S.Su)

概念図

トラック 登り=赤 下り=青

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