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No4974
門内岳
1887mピーク
山行種別 山スキー
もんないだけ 地形図

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山行期間 2014年5月31日(土)
コースタイム 駐車場(6:06)→温身平(6:25)→靴デポ地点・標高700m(7:39,7:58)→石転ビノ出合(8:22)→門内岳(10:50,11:54)→巾着沢(1715mまで下降)→門内岳(12:47)→石転ビノ出合(13:13)→靴デポ地点(13:21,13:39)→温身平(14:43)→駐車場(15:04)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
スタートして湯沢の橋を渡る 温身平からの梅花皮岳 下つぶて岩付近
途中ここだけ雪が残っていた 「うまい水」でちょっとひと息つく 「婆マクレ」のトラバース
地竹原手前でも雪渓がすっかり消えていた 雪渓に乗れたのは梶川出合のすぐ下 雪渓の上を歩き始める
石転びの出合 石転び沢 門内沢
門内沢を登る 稜線に近づくにつれ斜度が増してくる 最後の急斜面にかかる
稜線に到着 上から見ると壁のような斜面 門内岳山頂のkaさん
手前から北俣岳、梅花皮岳、飯豊本山など 門内小屋 巾着沢へ滑り込む
ボード組が滑る急斜面 門内沢を滑るTさん たちまち稜線が遠くなる
石転びの出合にて 沢の雪渓はいずれ崩壊するだろう 登山道脇のサンカヨウ

行動記録
 梅花皮荘の入口で通行止めとなっていた町道が、5月27日から飯豊山荘まで通行可能になった。アプローチが楽になったので、今シーズン初となる石転び沢に行くことにした。調べるといつも以上に雪が汚れているらしいが、考えても仕方がない。とにかく現地に行ってから決めることにして向かうことにした。飯豊山荘の先にある駐車場から歩き始める。メンバーは今シーズン数々の山行を伴にしているkaさんとTさんに加え、1年ぶりとなるkiちゃん、飯豊が初めてのko君の計5人。上は55歳から下は24歳までとかなりの年齢差グループ。前後にちらほら他の登山者もいるが、スキー&ボードを担いでいるのは我々だけだ。
 湯川の橋を渡り新緑の林道を歩いて温身平の看板まで来ると、梅花皮岳と石転び沢上部が見えてきた。林道を進み堰堤を越えると登山道となる。事前情報でわかってはいたが、行けども行けども土の道なのに驚く。今年は雪が少ないのか融けるのが早いのか、地竹原までの間で雪の上を歩いたのは1箇所10mほどしかなかった。
 いつもなら6月上旬でも地竹原の先からスキーで歩き始められるのだが、今年は雪渓が消えて雪代で増水した沢がゴウゴウと流れている。さらに夏道を辿るしかなく、結局雪渓に降り立ったのは梶川出合も近い標高700m辺りだった。各自長靴やトレッキングシューズからブーツに履き替える。3人はスキーでシール登高だが、ボーダー2名はスノーシューで歩く。雪渓の状況は例年とは違っていた。平坦なはずの雪渓が大きくうねっている。雪渓の融解が進んで変形し始めているようで、いずれ穴が空き崩壊するのだろう。用心のため分散して歩いてゆくが、登るにつれて雪渓は安定してきた。日射しは強く風も無いのでとにかく暑い。朝のうちだからか、あまりブヨが寄ってこないので助かる。
 石転びの出合で左の石転び沢と右の門内沢の雪の状況を眺めると、石転び沢は下部で土砂が流れかなり汚れている。対して門内沢の雪はかなりきれいに見える。悩んだが今日は門内沢を登ることに決定する。出合から門内沢に進むと、思ったとおり落石も少なく歩きやすい。徐々に勾配が増してくるとTさんがどんどん先行する。彼は先週、梅花皮荘から梅花皮小屋まで4時間半(飯豊山荘からは4時間)で登った脚力の持ち主。続いてボーダーの若者2人、50代の2人(自分とkaさん)とばらけていく。
 稜線への最後で一番きつい急斜面は、Tさんがスキーを担いでツボ足、若者2人はアイゼンとピッケル、50代はしつこくスキーで登る。門内岳山頂直下まで登り上げてひと息つく。今日の門内岳には我々が一番乗りのようだ。山頂に移動して飯豊連峰の素晴らしい眺めを楽しむ。風も穏やかで青空に白と緑の山々が映える。ポツポツと他の登山者も上がってきた。時間に余裕があるので、反対側の巾着沢を少し滑ってみることにする。傾斜がほど良くついつい160mも滑ってしまい、登り返しでまたひと汗かく。
 門内岳からの滑降は左右に幅広くラインが取れる。特に北俣岳への稜線は、どこからでも滑ることが出来るように思える。各自好きなラインでドロップする。ボーダー2人が滑った門内小屋左手の急斜面は固くてちょっと手こずったようだが、スキー組の山頂直下ラインは適度なザラメで快適な滑降が続く。登ってくる何人ものスキーヤーを横目に出合まで一気に滑り降りた。出合から見上げると、今日は門内沢の方がスキーヤーは多いようだ。
 靴のデポ地点まで滑り降りると見覚えのある顔。昨年ホン石転び沢で遇ったEさんだ。今日もホン石転び沢を滑ってきたのだという。もう少しで66歳とのことだが、何ともスーパーなお人である。登山道歩きでは盛大に汗をかき、ブヨにまとわりつかれながら下山した。帰りに泡ノ湯で汗を流すと、浴室からは眩しく輝く梅花皮岳が見えていた。
 今年は沢の雪渓が、例年になく早く消えていたことに驚いた。石転びの出合から上では雪が少ないわけではないので、どういう加減によるものだろうか。いずれにしても、今回スキーで歩き始めた梶川出合の下での雪渓崩壊は、そう先のことではないだろう。昨年の11月から始まった山スキーシーズンも終わりのようだ。そろそろ板納めをするとしよう。(K.Ku)

概念図

国土地理院地図(電子国土web)で見る
トラック 登り=赤 下り=青

より大きな地図で 2014.05.31_門内沢 を表示

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