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No4968
針ノ木岳
2820.7m三等三角点峰
山行種別 山スキー
はりのきだけ 地形図

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山行期間 2014年5月24日(土)
コースタイム 登山口(6:18)→スキー歩行(7:00,7:10)→大沢小屋対岸(7:20)→赤石沢出合(7:40)→マヤクボ沢出合(8:59)→コル(11:16,11:30)→針ノ木岳(12:30,12:50)→滑降開始(12:55〜13:37)→マヤクボ沢出合(13:51)→大沢小屋対岸(14:09)→滑降終了(14:16,14:20)→登山口(14:45)→無料駐車場(14:51)
※【ウサギチームコースタイム】
登山口(6:18)→スキー歩行(7:01,7:11)→最終堰堤(7:23)→赤石沢出合(7:39)→マヤクボ沢出合(8:56)→2700mより滑降(10:29)→マヤクボノコル(11:11,11:25)→針ノ木岳(12:05,12:50)→滑降(12:54)→登り返し(12:56)→滑降(13:23,13:36)→マヤクボ沢出合(13:51)→最終堰堤(14:09)→登山口(14:45)→無料駐車場(14:51)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
扇沢の市営無料駐車場 針ノ木岳登山道入口 大沢小屋の手前からスキーをつける
右に大沢小屋が見える 針ノ木岳のピークが見える 振り返って見えるのは爺ヶ岳
マヤクボ沢出合 マヤクボ沢へ入る 急斜面でスキーを担いだ
マヤクボ沢上部 スバリ岳のコルへと上がる コルから見た蓮華岳
ゆっくりと休憩 後ろはスバリ岳 針ノ木岳への登り
ウサギチームは早々と山頂へ 針ノ木岳の三等三角点 立山と眼下に黒部湖
槍ヶ岳と高瀬川 山頂にはいつの間にか私たちだけになった スバリ岳から続く尾根
下山を開始する Kさんのドロップポイント 一気に滑り降りる
結構な急斜面 Kさんは登り返して再びドロップ スプリットボートのSさんも軽快に滑る
上部は雪質も良い マヤクボ沢出合もあっと言う間に通過 大沢小屋より下でも雪はついている
右岸をしばらく滑っていく 標高1600mでスキーを脱いで作業道を歩く 天気も良く何とものどかな作業道歩きである
作業道を左岸に渡ると関電の管理道も近い 左は関電トロリーバスの路線 扇沢駅には大型バスがたくさん止まっていた

行動記録
 前日の金曜日に福島を発った。扇沢へ向かうには何処を通ったら良いものか迷ったが、東北自動車道から北関東自動車に入り、上信越自動車道から安曇野へと向かった。土日割引を利用するために姨捨SAで車中泊である。翌朝4時に移動を開始、安曇野ICでAさんと合流して扇沢の市営無料駐車場に着いたのは5時30分過ぎだった。
 針ノ木岳登山口は扇沢の関電管理道の脇にある。登山届けに計画書を入れて歩き始める。登山道は管理道をショートカットしながら登って行くが、スキーを背負っていると枝に引っかかり歩きづらい。岩小屋沢の左を登ったら、次は舗装された管理道を進む。すぐに大沢小屋へ向かう未舗装の作業道が左に分かれる。新しい国土地理院の地図にはこの道が記載されている。私はスキーで針ノ木に来たのは今回が初めてで、入り口に確信が持てないでいると、春スキーで訪れたことのあるAさんが前回は雪がすぐに出てきて沢沿いに登ったという。この作業道で間違いなさそうである。そうこうしているうちに、脇をスキーを担いだ人が迷わずに通って行く。
 この道は大沢小屋の手前まで付いていてるので、雪が繋がったところからスキーを履くことが出来る。道は右岸に渡ると雪が出てくる。砂防ダムを越えると雪が繋がる。標高1600mあたりでスキーを履くことが出来た。スキーを履いて300mほど進んだところで右に大沢小屋を確認する。いよいよ針ノ木雪渓の本格的な登りが始まる。大沢小屋の反対側が大沢。こちらを滑る人もいるそうだ。赤石沢出合は、気づかずに通過してしまった。目的のマヤクボ沢の出合には9時に着いた。扇沢の登山口から2時間40分ほどで登ってくることが出来た。順調だったのもここまで。マヤクボ沢はスバリ岳と針木岳のコルへ向かって斜面は角度を増して行く。ウサギチームは順調に高度を上げていくが、Sさんと私、カメチームは見る見る間に離されていく。角度が増したところでスキー登高からアイゼンに切り替える。一気にスピードが落ちる。何とか休み休みコルまで上がったが、Sさんは高度障害なのだろうか吐き気がすると言う。待ちくたびれたウサギチームに先行してもらい、私たちはゆっくり休憩してから針ノ木岳を目指すことにした。ちなみにマヤクボ沢出合からコルまで2時間15分かかっている。時間のかかりすぎである。
 15分ほど休んでから針ノ木岳の登りにかかる。西側は黒部ダム側へ切れ落ちている。最初のうちは危ないところもなく登っていくが、途中から急斜面のトラバースになった。落ちれば助かりそうもない斜度である。左足が不自由なので簡単にバランスで登るわけにも行かず、右手にピッケル、左手にウィペットを持って三点支持で慎重に通過する。ウィペットはピックサイドのフィンが軟雪もしっかりとつかんでくれるので安心して使える。Sさんと二人、標高差150mの登りに1時間も費やしてしまった。ウサギチームは山頂でしびれを切らしているようだ。針ノ木岳には12時30分に到着。360度の大パノラマはそれまでの疲れを吹き飛ばしてくれるようだ。
 眺めを充分楽しんでから下りにかかる。Kさんは山頂から少し下ったところからドロップする。結構な急斜面だ。私たちは標高を70mほど下げた次のピークとのコルから滑ることにする。コル手前は急斜面になっている。Aさんはアイゼンを持っていないので練習を兼ねてロープで確保して下る。その間にウサギチームのKさんはひと滑りしてコルまで登り返す。山頂からコルまでも雪はしっかり付いていたので尾根を滑り降りることもできる。足並みがそろっていれば、ここでのロスタイム40分は短縮できると思う。
 いよいよカメチームの滑降開始である。苦労して登ってきたのに滑るときはあっと言う間である。ゆっくり滑ってもマヤクボ沢出合までは15分とかからない。雪が降ってそう日にちが経っていないこともあって、滑っては重く感じるものの、雪面はでこぼこが無く雪質も一定で滑りやすい。春のザラメ雪は抵抗があって足が疲れる。それは年齢と共に強く感じるようになった。
 マヤクボ沢出合を過ぎると雪面は荒れてくる。雨溝とは違って、新雪が雪崩れて堆積した斜面だ。ところどころで後続を待ち高度を下げて行く。小さい石も雪面に目立つようになる。それを避けながら滑り降り、大沢出合には滑り初めて30分ほどで着いた。砂防ダム右岸側の雪が繋がっているので下降を続ける。標高1600mあたりまで滑ってスキーを脱ぐ。
 天候にも恵まれて楽しい滑りが出来た。スキーをザックにくくりつけ、余韻を楽しみながら、のんびりと作業道を歩く。スキーが引っかかるのを嫌い、舗装された関電の管理道を忠実に辿る。トロリーバスの道と平行するようになると扇沢の管理道ゲートは目の前である。今回の所要時間は8時間30分ほど。慣れている人たちは7時間もかからないで往復するようだ。私のペースに合わせてくれたウサギチームの皆さんに感謝である。(I.I)

概念図

国土地理院地図(電子国土web)で見る
トラック 登り=赤 下り=青

より大きな地図で 2014.05.24_針ノ木岳 を表示

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