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No4964
鳥海山・湯ノ台ルート
行者岳 2159mピーク
山行種別 山スキー
ちょうかいさん・ゆのだいるーと 地形図

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山行期間 2014年5月11日(日)
コースタイム 駐車地点(7:25)→斜面取り付き(8:05)→マタフリ沢源頭付近(10:43)→行者岳(12:10,12:50)→マタフリ沢源頭付近(13:02)→滝ノ小屋(13:13,14:17)→駐車地点(15:15)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
スタート地点は4年前と同じ場所 舗装と雪が交互に現れる 時にはヘアピンをショートカット
道路を外れて斜面へ 暑くて早くも半袖になる 宮様コースの切り開き
ルートの目印テープはずっと上になってしまった 森林限界を越える Tさんが先行する
先行はマタフリ沢源頭近くに あと少しで行者岳 新山と七高山
伏拝岳 千蛇谷を登ってくるsiさん 海を見ながら昼食休憩
滑降開始 キレの良い滑りのTさん テレマークのkaさん
小屋前斜面で楽しむ 滝ノ小屋 滝ノ小屋南側斜面を滑る
沢沿いに下降 道路に出ると雪を拾って滑る 麓から見る鳥海山

行動記録
 5月11日は今期初の鳥海山。湯ノ台ルートから登るというkaさんの企画に乗せてもらった。このルートは4年前に自分が初めて鳥海山に登ったときのルートだ。スキーで登る鳥海山には多くのルートがあるが、湯ノ台ルートは中島台ルートと並びもっとも長い方の部類である。ただし難しいところは特にない。そういえば4年前、山スキー初シーズンの自分を連れてきてくれたのもkaさんだった。
 川崎インターでTさんと合流。200km以上走って午前7時過ぎに大台野に到着。4年前と同じカーブ手前から15台ほどが停車していた。全部スキーか登山者のものだろうが、既にほとんどの人が出発したようだ。我々は7時25分にスタート。道路なりに歩いていくと雪と舗装が交互に表れる。雪の上もそのまま歩く者あり、スキーで歩く者ありと様々。この辺だろうと道路を外れて斜面に取り付くが、ちょっと早かったようで、次のコーナーであらためて斜面に取り付く。地図を見ると結局4年前と同じポイントだった。
 登っていくとやがてルートは、林が幅広く切り開かれたようになる。宮様コースである。歩きやすいが必要以上の切り開きの幅はいかがなものか。雲ひとつない快晴にほぼ無風なので、たちまち汗が噴き出てくる。今日のパーティーメンバーには71歳のSさんがいる。今日はSさんに山頂到達してもらうことも、山行目的のひとつにしているということだ。ゆっくり休み休み登るので、後から登ってきた何人かが追い抜いていった。まだ朝早いが気温と日射により雪は融け始めている。そのためシールはぐっしょりと水を吸ってしまい、なおさらスキーが重く感じる。森林限界を抜けると広い斜面が広がる。ここまで頑張ってきたSさんだが、ペースが上がらず思った以上に時間がかかっている。結局、このままでは山頂は難しいと自己判断し、標高1,330m地点でパーティーを離脱することになった。残りの距離と標高差を考えると、残念だが致し方ないだろう。湯ノ台ルートは鳥海山の中でも、長いルートの部類なのだ。祓川ルートならSさんも余裕で登れただろう。後で滝の小屋で合流することにして、残り3人で登り続ける。
 斜面には数日前の新雪が残っていて、新しい真っ白な雪と古いうす茶色の雪がまだらになっている。ペースは上がったが、今度はTさんのペースが速くて付いていけない。まったくなんて速さだ。早々と追うのを諦めると、自分とkaさんはマイペースで登り続ける。湯ノ台ルートは夏道沿いに登る人が多いが、我々は右側の雪渓から行者岳に直登することにした。こちら側を登る人は少なく、先行者も2〜3人しかいないようである。4年前と同じルートである。きつい登りが続く。標高1800mを超えると、雪面はフイルムクラストになってくる。4年前は気温が低くてアイスバーンになっていたので、スキーアイゼンを持ってなかった自分は苦労しながら登った。しかし、今日の雪面はシールも良く効き、何の不安もなく直登することが出来る。
 やがてTさんが待っている行者岳に到着。鳥海山の外輪山の中でも、おそらく大にぎわいであろう七高山と違い、こちら側は静かなものである。辺りを見回しても数人しかいない。向かいに見える新山には何人か見える。同じく湯ノ台ルートを我々より早くスタートしていたsiさんに連絡すると、新山へ登ってから千蛇谷を滑り降り七五三掛(しめかけ)からまた登り返している途中だという。千蛇谷を見下ろすとそれらしきシルエットが見えたので、手を振るとやはりsiさんだった。何とも元気な人だ。そういえばTさんもsiさんも40代。自分の年齢をちょっと意識してしまった。さすがにここまで登ると風がある。風当たりの弱い斜面に移動して昼食休憩とする。
 予定では七高山まで行くつもりだったが、予定より遅れていることとSさんが待っていることもあり、すぐ滑り降りることにする。下りもほぼ登ってきたルートをなぞったが、後で考えると外輪山を西へ移動し、アザミ坂を滑っても良かったのではと思った。自分は夏冬含めてまだアザミ坂を通ったことがないのだ。斜面は概ねシャーベットで快調に飛ばせるが、所々新雪がまだらに残っていて思わぬところでブレーキがかかる。こんなときは余計なターンをせずに、スピードに乗せて豪快に大きな弧を描くのがいい。スキーでの下りは早い。たちまち高度を下げていくと、滝ノ小屋の上で滑っていたSさんと3時間ぶりに合流。聞くとアザミ坂の斜面途中までは登ったという。小屋前でひと息つくともう1本ということで、我々3人は小屋前の斜面を登り返す。230mの登りはきついが、滑りが待っていると思うと辛いとも感じない。再び小屋まで気持ち良く滑降すると、ちょうどsiさんも滑り降りてきた。
 小屋からは5人となり下る。登ってきた宮様ルートではなく、4年前に教えてもらったとおり小屋下の斜面をひと滑りして沢沿いを下降するルートとした。なかなか面白いルートだが、1箇所滝があるので右岸を巻き下るのがポイント。やがて道路に合わせると、道ばたのフキノトウを採りながら下っていく。スタート地点まで戻ると、あんなにあった車も残り4台ほどになっていた。帰りは八森温泉ゆりんこ(450円)で汗を流す。赤い湯のなかなか良い湯だった。さて、スキーシーズンも残り少なくなってきた。あと何回スキーが出来るだろうか。(K.Ku)

概念図

国土地理院地図(電子国土web)で閲覧
トラック 登り=赤 下り=青

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