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No4833
姥ヶ岳
1669.7m三等三角点峰
山行種別 山スキー
うばがだけ 地形図

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山行期間 2013年11月16日(土)
コースタイム ネイチャーセンター分岐(9:40)→姥沢(11:52,12:09)→リフト下駅(12:28)→リフト上駅(13:03)→姥ヶ岳(13:27,13:43)→リフト上駅(13:51)→リフト下駅(14:13)→姥沢(14:25)→ネイチャーセンター分岐(15:12)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
ネイチャーセンター分岐前で通行止め 道路脇を歩いていると姥ヶ岳が見えてきた 電線ルートに入る
姥沢からの姥ヶ岳と月山(右) 右前方が姥沢小屋跡 リフト下駅へ
リフト下を登る 頑張るUさん 左手には姥ヶ岳
右手には月山 シュプールの刻まれた斜面 山頂(向こうには湯殿山)
今シーズン初滑りのkaさん リフト下駅に到着して笑顔のUさん 道路脇を下る(向こうの峰は湯殿山)

行動記録
 強い寒気が日本に入り、各地で真冬並みの気温となった。月山周辺では11日午後から降雪となり、12日にはかなり積もったとの情報が入ってきた。こうなるとスキーをやる者にとっては落ち着かない。昨年は12月が初滑りだったのだが、今年は早く滑ることができそうだ。とにかく現地に行かなければ状況はわからない。行けるところまで行こうと、土曜日の月山行きを決めた。
 山形道を西へと走っていくと、月山ICに近づくにつれ風景が白くなってくる。期待が持てそうだ。志津温泉まで登ると、積雪は20センチほどとなった。道路は除雪してあったので姥沢へと登っていくと、ネイチャーセンター分岐でバリケードがあり通行止めとなった。既に4台駐車してあり数人が準備をしているので、その脇に我々も車をねじ込む。そうこうしていると、工事車両がバリケードを動かして登っていく。もしかすると姥沢まで除雪してあるのかもしれないが、通行止めなのだしここから歩こう。道路は除雪により路面が出ているので、道路脇の雪を拾って歩く。今日のパーティーは4人だが、Uさんは山スキーが初体験である。ゲレンデスキーはある程度経験があるようなので、少し説明しただけのぶっつけ本番だ。4年前の自分を思い出してしまう。今日は雲ひとつ無い快晴で、気温も上がりそうだ。溶け始めた雪が路面を濡らしている。
 姥沢までは道路沿いに歩くと結構距離がある。ショートカットの電線道を登れるかどうかと思ったら、先行者のトレースも電線道を登っているので続く。まだ積雪量が少ないのでヤブが埋まりきってないところもある。ジグを切るような急斜面では、柔らかい雪がずり落ちる。山スキー初体験のUさんは、スキー操作に手こずり汗だくになっている。初っぱなからちょっときつい登りとなったが、慣れるためにはとにかく歩き登る必要がある。でも彼女なら、我々にたちまち追いつき追い越すだろう。苦労したぶん身に付くというものだ。そんなわけで少々時間はかかったが、スタートから2時間10分ほどで姥沢の駐車場に到着。5〜6台の車があり、既に帰り支度の人もいる。聞けば朝早いうちはバリケードもなく、車を上げることができたので、姥ヶ岳を4本滑ったのだとか。我々は山屋であり装備のチェックと足慣らしが目的なので、滑りにはこだわらないがちょっと羨ましい。建物の前の乾いた舗装の上に腰を下ろして休憩すると、滑り終えた若いボーダーが2人降りてきた。風も無く日射しが暖かく心地よいというか暑いくらいで、まるで5月の春スキーのようだ。
 倒壊し敷地だけとなった姥沢小屋跡を右に見て歩き、リフト下駅からはリフトの下を登る。雪面はスキーのトレースで、既にかなり荒れていた。汗をかきながら登っていると、もう満足したのか何人かスキーヤーが滑り降りてくる。斜め左には姥ヶ岳が、徐々に大きく見えてきた。リスト上駅への中間点辺りで、Iさんから姥ヶ岳に登ってきたらどうかと言われ、待ってましたとばかりに、kaさんと2人でペースを上げる。ほどなく着いたリフト上駅の姥ヶ岳休憩所では、10人ほどスキーヤーが休憩中だった。振り返れば朝日連峰が一望だが、霞んでいて輪郭がぼんやりしている。
 kaさんを待って姥ヶ岳の斜面に取り付く。何人かゆっくり登っているのが見えるが、彼らは何本目かなのだろう。大斜面には既に多くのシュプールが描かれ、所々出ているブッシュや岩に気を付けさえすれば、滑るには何の問題も無いようだ。積雪量は場所にもよるが、30〜40センチといったところか。標高を上げると気温が下がり雪が乾いてくる。右手に見える月山が、青空をバックにすると何となく近くに感じる。リフト上駅から20数分で山頂に到着。姥ヶ岳の山頂は平坦で、ガスがかかるとどこがピークか分からない。今日は標柱も三角点も見えている。
 シールを外して滑降準備。6月以来5ヶ月ぶりのスキーだ。怪我しない程度に抑えよう。中腹まではなかなか感触が良く、気持ちよく滑りことができた。しかし、中腹以降はモナカ雪状になり、スキーが回せず転ばないように滑るのがやっと。それでも初滑りできた喜びは大きい。もう1本といきたいところだが、今日はこれだけとする。リフト上駅からは、登りと同じくリフト下を滑るが、重い雪で足がパンパンになる。休み休み滑るしかないありさま。まあシーズンはこれからなのだし、徐々に体を作っていこう。リフト下駅が見えてきたところで、IさんとUさんに追いついた。Uさんも重い雪と悪戦苦闘していたが、良い経験だったと言っては、ちょっと可哀相かもしれない。
 2台しか車が残っていない姥沢を過ぎ、細くなった道路脇の雪を拾って下る。雪もだいぶ融けたので、電線ルートを下るのは止めた。午前よりさらに細くなった道路脇の雪を、時には推進滑降となりながら下る。kaさんとUさんは途中で諦め、スキーを担いで歩きだした。Iさんと自分は先行して下る。車に戻ると取って返し、歩いて下ってきた2人を回収した。11月16日の初滑りは、自分としては最速記録となった。今日月山に来ていた好き者は、40〜50人程度だろうか。その中でも自分たちのような山屋さんは少なく、滑りメインの人が多かったようだ。明日も滑ることが出来そうだが、この気温ではそれ以降は難しいだろう。また次の寒気が入るまで、スキーはお預けとなるに違いない。それでも月山は、これから寒気の度に降雪を重ね、本格的な冬へと向かっていくのだ。(K.Ku)

概念図

トラック 登り=赤 下り=青


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