「アットホームおおたま」から県民の森への分岐を過ぎ橋を渡ると安達太良温泉と県道岳温泉大玉線の分岐に着く。右に折れて登山道入り口に車を1台デポしてから遠藤ケ滝遊歩道入り口の駐車場に移動する。身支度をして出発、杉田川に架かる遊歩道の橋を渡る。杉田川沿いの遠藤ケ滝遊歩道を30分ほど行くと鬱蒼とした木々の中にある遠藤ケ滝に着く。大玉村のホームページによると「今を去る850年前袈裟御前との恋に破れた北面の武士遠藤武者盛遠が、常々不動尊の正体を拝せんと陸奥の地に下り、3009日この地にたどりつき、身の修練を積むべき苦難の荒行を重ね遂に文覚上人となられた霊地であり、遠藤ケ滝不動明王のご本尊が奉られている。霊場に至る途中に苔むした女人禁制の石碑がある。毎年5月と9月に、不動尊祭礼が行われる。」と紹介されている。ハイキングコースとしても充分楽しめる。
遊歩道は遠藤ケ滝の先にある橋まで続いている。、大きな滝も無いので遊歩道を利用して橋まで進み、いよいよ遡行を開始する。沢に入ってすぐに50mほどのトイ状のナメが出てくる。右岸から支沢が入る。奥には8mほどの滝が掛かっている。本流をしばらく行くとF1(5m)に出合う。右岸を直登。ついでF2(7m)の滝が出てくる。岩が濡れていなければ右岸を直登できるのだが、無理をせず左岸の草付きを登ってトラバースして滝の上部に降り立つ。踏み跡もあるが雨の後は草付きがスリップしやすいので充分注意したい。
10分ほど進むと7mの滝が出てくる。右岸上部に鉄ハシゴが掛かっているので、これを使って乗り越える。次に8mの見事な二条の滝が出てくる。これを越すとナメと淵が続く。斜瀑も含めて3〜5mクラスの小滝群が連続し、連瀑帯最後の5mの滝を直登すると左俣出合に着く。水量比は1:1で出合は苔がむしている。
右俣に入り、しばらく行くと2段8mの滝が出てくるので右岸を直登する。この滝を越えると沢はさしたる変化もなく、単調な沢歩きが続く。12時46分踏跡が沢を横切るのでここで遡行を終了する。杉田川を初めて遡行した時(25年前)でもヤブがかぶさっていたが、現在は、さらには荒れていて、沢と踏跡の出合も崩壊が進んでいる。気をつけていないと見逃してしまいそうなので注意したい。
踏跡を辿って仙女平へは20分ほど。車をデポしてきた安達太良温泉への表登山口には、さらに1時間20分ほどの道のりである。(I.I)
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