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No.4007
佐惣沢(長須ヶ玉山) 舟岐川支流(1913.8m二等三角点峰)
山行種別 無雪期沢登り
さそうさわ(ちょうすがたまやま) 地形図 帝釈山


■山行期間 2007年7月28日
■コースタイム 佐惣沢出合(7:04)→左支沢(9:00)→長須ヶ玉山(11:42,11:55)→コル(12:27)→佐惣沢出合(14:51)
■写真
佐惣沢の出合 沢沿いの木にある赤ペンキ 頂上平坦部に出た所の様子
山頂部の小高い丘 長須ヶ玉山の二等三角点 地上高3mにある山頂を示すプレ
ート

■行動記録
 今年の夏合宿の区域が南会津の西根川、舟岐流域に決まった。合宿に参加するにあたり入谷する沢は佐惣沢と決めた。沢を登り、頂に立つと言う古典的な発想により長須ヶ玉山のピークを踏みたいと思ったからである。長須ヶ玉山は会津百名山のひとつで登山道は無く超上級にランクされた山である。紙誌でも春の残雪期の紹介のみで、ネットで調べても残雪期の記録ばかりである。唯一、東京のM山岳会の記録が無積雪期に佐惣沢を遡行して山頂まで到達した記録があり、今回の計画の参考になった。前夜、今回の相棒のSさんと福島を出発して出合いより先にある旧営林署の貯木場跡にテントを張り仮眠する。
 佐惣沢の出合いは林道の舗装が切れて砂利道になる所で、自動車1台分の駐車スペースがある。林道のすぐ脇、沢には治山ダムがあり左岸の袖部を乗り越えて入谷する。その先には朽ち果てた小屋も見受けられ、M山岳会の記録では右岸に山道があるのと、沢自体は険悪な箇所はひとつも無いとのことで右岸へ渡る。渡った所はカラマツ林で確かに夏草に覆われているが山道がある。その先、カラマツ林はスギ林と変わり忠実に道を追いかけて行き、再度カラマツ林となる。カラマツ林を抜けると山道は無くなり沢の中の登りとなる。
 沢は最後まで平凡な河原歩きで沢登りを楽しむといった沢ではない。本来なら山頂と1714mポイントのコルを目指せば良いのだが前述の記録によれば根曲がりダケのヤブであることと、時間を相当費やした記録であった。平坦な地形図から察して悪戦苦闘が想像されたので、標高1500m手前に右岸より支沢が入ってきたので、トラバースぎみに樹林帯の中の登りにするべく支沢に入った。
 程なく水の流れは無くなり樹林の中の登りとなる。ブナとオオシラビソの樹林帯の登りであるが場所を選んで登るぶんにはそれほどヤブとの戦いも無く登れた。1800m付近からの登りは急登で休み休みの登りとなる。高度計が1900mに近づいてきた頃より傾斜は緩くなってきて、やがて平坦な山頂部に到達する。地形図では三角点は南端方向にあるが、コンパスと地形図だけでは三角点を探し出すのは難しい。ここは文明の利器GPSに導いてもらい、行くと小高い丘が目に入ってきて山頂だと思われた。丘に登り三角点を探すがなかなか見つからない。相棒のSさん空を見上げて「あった」と叫ぶが最初何のことだか理解に苦しんだが、地上から3mぐらいの所に赤テープの巻かれたオオシラビソの木が3本そして「長須ヶ玉山」と書かれた山頂を示す木の札があり、その下に三角点があった。残雪期に登れば2〜3mの積雪があるだろうから当然であろう。ようやく念願であった山頂に立てたが展望は無い。
 帰路は1714mポイントのコルを目指して下山したが、想像していた通りの根曲がりダケのヤブで、樹林帯の中に戻り林の中の下降する。水の流れが見えたところで沢を下ることにする。。帰路で気がついたが1600mぐらいの高さまでサンショウウオ取りの仕掛けの跡があり、所々に踏跡もある。来る時登った山道は右岸にどこまでも付いていて、下って行くと出合いの脇の林道に飛び出した。(S.O)

■遡行図


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