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No.5642 |
栗子川右俣右沢左支沢 |
栗子山・羽黒川流域刈安川支流 |
山行種別 |
無雪期沢登り |
くりこがわみきまたみぎさわひだりしざわ |
地形図 |
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一部操業中の米沢砕石 |
瀧岩上橋(昭和7年建設)より沢に下降する |
栗子川に入渓 |
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取水施設 |
2m程度の小滝に小さな釜がある |
小滝が適当に出てくる |
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右沢左沢の二俣 |
左支沢との二俣で左右に分かれ遡行する |
3m小滝 |
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緩やかな流れが続く |
6m斜滝 |
いったん伏流になる |
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再び流れが現れる |
1,000mの二俣を左へ |
平坦な尾根に出た |
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ヤブを漕いで三角点に到達 |
テープを頼りに踏み跡を辿る |
ススキの穂が風に揺れる |
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尾根から下降する |
ヤブの急斜面を下る |
万世大路の栗子隧道 |
行動記録 |
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栗子山西面の山域調査で栗子川上流部を遡行した。栗子川は最上川水系上流部の刈安川に流れ込む、流程が4キロほどしかない小さな川である。沢登りの対象となるような沢でもないのだが、福島登高会は地域研究として1990年に遡行している。右俣と左俣それぞれの右沢と左沢の4本である。今回契機となる出来事があり、久しぶりに調査遡行することになった。3人ずつの3パーティーに分かれ、私たちは遡行記録の無い右俣右沢左支沢を詰め上げることにした。
国道113号から米沢砕石へと入ってすぐの地点に車を置く。日曜日は米沢砕石も休みなのでゲートが閉まっていて入ることができない。しかし、歩いていくと米沢砕石では車両が動いており、一部の機械は操業中のようであった。場内を通過する断りをしようと事務所に入ってみたが誰もいない。仕方がないので、カウンターの入山ノートに記録しておいた。場内を歩いて瀧岩上橋のたもとから下降して栗子川右俣に入渓する。思った通りの幅の狭い小さな沢で、しばらくはN井田班の後ろを歩くことにする。少し歩いていくと米沢砕石の取水施設が沢中にあった。小滝が時々出てくるが、小さな釜があるので意外に直登が難しい。入渓してから30数分で右沢と左沢の二俣になり、両班とも右沢へと進む。二俣から100mと行かないでまた二俣となる。左支沢との出合いだ。ここでN井田班と分かれ、我々は左支沢へと入る。
流れの細くなった左支沢を遡行していく。滝も現れず何の変哲もない沢だが、木漏れ日の差す森の中は気持ちが良い。山菜のミズにはムカゴが出来ていた。遡行を続け標高を上げても、苔むした岩が多くなるものの意外に流れは続いている。地形図に水線が入っていなかったのと、会の先輩も涸れていて水無し沢かもしれないと言っていたので、涸れ沢登りを覚悟していたのだ。普通の沢なら滝と言えるかどうかと思える流れが現れたが、他に滝らしい滝もなかったので6m斜滝と整理することにした。860m辺りで伏流となったが、崩れて堆積した岩の下で流れる音が聞こえている。しばらく登るとまた水流が現れた。ワサビが結構あるので、休みついでに少々いただく。1,000mの二俣は左へ進む。1,110m辺りで水流が消え、1,150mで二俣になった。右の方が山頂への直登ルートのようだが、地形図にある山頂西側の荒地記号が気になり、確かめたくて左へと進むとヤブ漕ぎとなる。
やがて尾根に出たが、潅木と笹の平坦地が続き荒地という感じではない。GPSを頼りに尾根のヤブ漕ぎ15分ほどで三角点を探し当てた。GPSが無ければ三角点に到達するのはほぼ不可能だろう。三角点の周りは刈られて小さな平場になっており、車座になってゆっくりと昼食を取る。潅木の中のポケットみたいな場所で眺めはまったく得られない。下山は南側の踏み跡を辿る。昨年歩いたから経験はあるのだが、所々に付けてあるテープが無ければ直ぐ見失ってしまいそうだ。尾根を南へと進んで潅木帯から出ると、やっと自分のいる場所が分かる。尾根の踏み跡の途中から、予定通り西斜面のヤブへと下降する。急斜面を300mほど下り続けると、古い作業道跡に出た。南へ作業道跡を300mほど進むと、栗子隧道脇に出た。歴史のある栗子隧道を見学すると、万世大路を下って駐車地点へと戻り調査遡行を終えた。さて、今後この沢を登ろうとする者が現れるだろうか。ささやかな記録だけは残しておくことにしよう。(K.Ku) |
ルート |
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この地図は、国土地理院長の承認を得て、同院発行の電子地形図(タイル)を複製したものです。(承認番号 平29情複、 第353号)この画像をさらに複製する場合には国土地理院の長の承認が必要です。 |
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