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No.5001
赤留川 安達太良山 長瀬川・酸川流域 
山行種別 無雪期沢登り
あかるがわ 地形図

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山行期間 2014年8月17日(日)
コースタイム 赤留川橋(7:30)→赤留川入渓(7:40)→2段15m滝(8:28〜8:58)→15m滝(9:30〜9:58)→休憩(10:05,10:18)→水涸れ(10:40)→船明神・池(12:05,12:33)→沼尻登山口(13:42)
写真 写真は拡大してみることが出来ます
駐車場から赤留川へと入る 赤留川は小渓流と言ったところ 小さな堰堤が出てくる
倒木が多いように感じた 2m滝は左岸から巻く 新しい崩壊地
2段15m滝は左岸草付から登る ウェーブ状のナメが続く ナメ岩から水が噴き出ている
赤留川最大の15m滝 15m滝の上部 W君がはまった4m滝
ルンゼ状の水線を通過 灌木が覆ってきた 水の透明度が高くとても綺麗
沢は伏流になった ヤブの濃さがピークに 稜線が見え始める
この道に騙された 沢床に戻る途中 沢床に戻った
稜線まで最後の一登り 船明神手前の稜線にある池 雲の間から磐梯山が見えた

行動記録
 今季2回目のW君との遡行は赤留川となった。なかなか私用が多く、毎週行くには難しい年代となってしまったが、なるべく行きたい、でも戻りも時間が限られている、というジレンマの中、試行錯誤してこの川を設定した。先輩の了解もいただき、さあと思った矢先で天気の関門にあってしまった。当該地付近ではまだ大きな被害はないが、他県では大雨や土砂災害がニュースで報道している。各地の山では遭難事故等の報道もあり、そのニュースを見た妻の雰囲気も変わってきたように思えビクビクしていた。(後日ニュースで死亡が確認されたという報道もあり。御冥福を御祈り致します。)が、ギリギリの予報ではなんとか行けそうと判断し、また先輩のアドバイスもいただいて当日を迎えた。
 当日は早めに現地へ向かい川を確認。見たところ全く増水も濁りもなかった。まだ時間があったので沼尻登山口に早めに向いW君と合流。車で赤留川と母成峠の交差部まで行き、そこから遡行を開始した。(7:30)駐車場から川へのアプローチは笹が邪魔で少し鬱陶しい。しかし、降りてしまえば赤留川はとても美しく、小さい渓であるが楽しんで進んだ。少し行くと小さな堰堤があった。申し訳程度の堰堤でこの渓によくマッチしているように見えた。ゴーロが出始めてすぐに2mの滝が出現。越えると続けざまに釜を持った2mの滝が出現した。この滝を右岸にバンドがあるようなのでそちらからアプローチをしてみるが、あと一歩が出ず敗退。次に足のつかない釜を泳いで行くも、シャワーが強くあきらめる。結局左岸を巻いた。(今回の2つのルートは自分のレベルの課題であると思い、戻ったら記憶を反芻することとした。)その後はしばらく単調な沢歩きが続いた。周りを見渡すと両岸の崩壊が目立った。木本が沢床に倒れている箇所も多く、ここ最近に落石崩壊によって落下したであろう直径1.5m程度の新しい岩塊もあった。雨が多い時期や集中豪雨が確認されるような際は気を付けなければならない渓と認識した。8:30に2段15mの赤いナメの滝(記録では赤滝か)に到着。記録では右岸を10分で巻いている。よくみると直登できそうであったのでトライしてみたが敢え無く敗退。まだ眼と体が合致していないようだ。反省。次に左岸の草付を継いでようやく完登できた。すぐ上にある5mナメ滝をクリアすると70m×150mの斜度のあるウェーブ上のナメが出現する。この渓は全体的に滑りやすい渓であるが、ここも例外なくとても滑った。今回滑落はなかったが自分は水線をムリに突破しようとしたため、何回か足が外れてしまった。その後ルンゼのような3m滝があり、次に岩から水が噴き出ている箇所を通過する。現地で見てみると2〜3箇所噴き出ているところがあり物珍しい感があった。9:30に最大の滝15mが現れた。目で見てみると中央を10m程度までシャワーで登れば右岸の灌木沿いに行けそうかと思ったが、今の自分では到底ムリであるため左岸から巻くことにした。滝の直下から10m程度下流に移動し左岸に取り付く。竹と灌木をくぐり10m程度登る。小さな段がありそこからさらに取り付き沿いに下流側へ移動し、岩と岩の間、灌木が継いでるラインから尾根に乗った。尾根はネマガリダケが繁茂していた。滝が見える位置を確保しながら進み、滝のすぐ上にたどり着いたところで10:00。最大の難関を突破したので休止を入れ再度遡行開始。ここで沢床が赤くないことに気付いた。15m滝の下までは沢床付近が赤く、これが赤留川の由来かなと思っていたが、その上流は気のせいか水の透明度も増し、赤いところが無くなってしまっているように見えた。不思議に思い遡行していくとだんだんと灌木がせり出してきた。このあたりから自分の体力が落ち、弱い腹痛がするようになったのでW君に先行をお願いする。W君はまだまだ元気なようで体力の差を感じて少し意気消沈。10:30に4mの綺麗な釜を持った滝に到着。W君が、水があまりに綺麗なため釜に近づいていくと突然背が縮んだように釜にはまってしまった。幸いにも何とか足が届くところであったためにすぐ脱出。手前の段差が見えず、それにはまったようだ。水はとても冷たく、動いていないと震えがくるためすぐ遡行を開始する。自分は右岸から、W君は左岸から同時に登った。滝の最上部から勾配がややきついルンゼ状の水線が10m程度あるが、フリクションがよく効き無難に突破した。10:40に伏流部に到着。次の目印の二俣を探しながら進んだがなかなか見つからない。灌木の茂みが濃くなり二俣が見つからないまま稜線が見え始めた。しかし稜線が見え始めたが灌木の障害が濃くなかなか進まず、右岸に道らしきところがあったので進んでみるがヤブに阻まれ再度沢床に降りる。そうすると上流部は灌木が無くなりある程度快適に進むことができた。だんだんと斜度が増し疲れも蓄積し始めてきたため、あと少しで稜線というところで5分ごとに小休憩を入れ、歯を食いしばって進む。ようやく池塘が見え稜線に乗る(12:00)大休止を入れ食事をする。晴れ間も見え携帯の電波も届くことが分かったので無事稜線に乗ったことをメールする。ここから登山道を沼尻登山口に向かう。疲れのため何回か滑って転びようやく登山口に着いた(13:40)。
 今回の山行は初級の渓ではあるが、まだまだ自分には自由にさせてもらえず、より勉強が必要であると実感した。それでも自分のこれからの時間はそれ程ある訳ではないが、楽しい課題がたくさんあることに感謝し、そして安全に精進していきたい。(S.Su)


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