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No.4879
杉田川 安達太良山・阿武隈川支流
山行種別 無雪期沢登り
すぎたがわ 地形図

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山行期間 2013年11月3日(日)
コースタイム 遊歩道駐車場(7:42)→遊歩道→遠藤ヶ滝(8:13,8:22)→入渓(8:28)→二条8m滝(10:17)→1060m二俣(11:04)→2段8m滝(11:18,11:42)→1180m遡行終了(12:01)→作業道跡→仙女平(12:25)→登山道→950m下降(12:54)→遊歩道駐車場(13:34)
写真 写真は拡大してみることが出来ます
遠藤ヶ滝遊歩道の駐車場から出発 遊歩道は相応寺を抜けて続く 右の岩の下に不動明王が奉られている遠藤ヶ滝
入渓してナメを歩く 黄葉の沢を遡る ナメ滝
5m滝 7m滝 ロープを出した
次の7m滝の右岸組 左岸組(フリーでは難しい) 8m滝は左壁上部にハシゴがある
フリーで登る 二条8m滝 水流脇を登る
釜のある小滝 さらに釜のある小滝が続く 二俣手前の5m滝
右岸を登る 二俣を右俣へ 2段8m滝
2段8m滝・上部から 1180m辺りに赤テープがある 廃道をたどる
仙女平に出る 支沢を下降する 駐車場のすぐ先に出た

行動記録
 東北の沢登りシーズンは、一般的に6月から10月の5ヶ月間ほどだ。自分としては、出来れば年間20本の沢登りをしたいと思っている。しかし、天気や所用で10数本がやっとというところだ。行きたいと思いながら、諸事情により行けなかった沢は多い。その思いは来年に引き継ぐことになるが、50代も半ばになると年齢との競争の感がある。いずれにしても今年も早いもので11月。そろそろ沢納めかと思っていたところ、同じ考えの沢仲間から声がかかった。行き先は杉田川。比較的易しい沢で遡行距離も短いが、滝はそこそこあり楽しめる。標高はそれほど高くないので、紅葉も残っているだろう。
 県道360号線を安達太良温泉方面へと向かい、安達太良温泉を過ぎると駐車場がある。遠藤ヶ滝遊歩道の駐車場だ。駐車場は広くてトイレもある。準備をすると遊歩道を沢沿いに歩く。不動明王が奉られている相応寺を過ぎ遊歩道を歩いていくと、出発から30分ほどで遠藤ヶ滝。沢納めの儀式?を行い、もう少し遊歩道を登る。遊歩道が杉田川を横断するところから入渓。しばらくナメの杉田川を遡る。勾配は終始穏やかである。明るい黄葉の沢が美しい。落ち葉が沢床に模様を描いている。
 入渓して20分ほどでナメ滝がある。いや、勾配が緩いので滝とは言えない程度だが、40mほどの長さがある。水流の左右を登ることができるが、濡れるのを嫌ったFさんが右岸をトラバースした。滑る岩肌に、あと一歩というところで動けなくなった。結局水流に落ち、ウォータースライダー状態で30m以上流されてしまった。ずぶ濡れとなってしまったが、この時期としては気温が高めなこともあり遡行を続ける。
 右岸奥にナメ滝が見える支沢を見送り、しばらくすると5m滝に出合う。左壁を登るとハリガネがあるが、無視しで直登。次の7m滝も左壁を登ることができるが、岩がヌメっていることもありYさんがリードしてロープを張る。フリーで登るかどうかは、ヌメリやパーティーの状況により安全寄りで判断されたい。次の7m滝は左右どちらか迷うところで、自分とYoshikiさんは右岸、他の3人は左岸から登る。しかし、左岸は結構難しく、先行した自分がお助けロープを垂らすことになった。右岸もヌメっている時が多いので要注意。
 すぐの8m滝は、左壁上部に古い鉄ハシゴがある。右岸のスタンスは十分でノーロープで登れるが、上部が立っていて、つい目の前のハシゴに頼りたくなる。自分は無いものとしてフリーで登ったが、頼る場合は全体重を預けない程度にしよう。二条8m滝は水流右から容易。その後は3〜5m程度の滝がいくつも続く。難しい滝はないが、釜のある滝が多いのでドボンしないように注意する程度だ。二俣手前の5m滝は、右岸のへつりがちょっと微妙に見えるが意外にスタンスがある。慎重に拾っていけば問題はない。
 すぐ1060mの二俣になり、ここを右俣へ進みしばらく歩くと2段8m滝が現れる。滝らしい滝はこれで最後となり、滝の手前で昼食休憩とする。陽は当たらないが、気温が高いので寒くなくありがたい。2段8m滝は容易に直登できるので、好きなように登ろう。徐々に細くなる沢をしばらく歩くと、1180m辺りで左岸の木に赤テープを見つけた。作業道が沢を横断しているポイントだ。作業道とは言っても、廃道となり久しいのでかなりヤブ化している。
 始めは道形をたどり登るが、平坦になると夏は草や笹が生い茂り分かりにくくなる。そんなところには赤テープがあるが、今は11月なのでかなり見通しが効き楽にたどれる。30分とかからず仙女平で登山道に出る。登山道を下り、950m辺りで登山道を逸れて右の斜面に入る。杉田川の枝沢を下ると、遊歩道駐車場のすぐ上に出た。
 杉田川は難しい滝もなく初級の沢とされているが、ヌメって滑りやすい岩も多い。記録によっては、良い部分だけを書いているものも散見されるが、簡単な沢と安易にとらえず、それなりに注意して遡行したい。ロープはパーティーに30mが1本あればいいだろう。いずれにしても、穏やかで暖かい日に沢登りができたのは良かった。今月もう1回沢登りとも思うが、どうやら今回が沢納めになるだろう。(K.Ku)

遡行図

ルート


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