広野町の五社山には展望台も立ち太平洋が一望できる。林道の峠から山頂へは舗装された道路と遊歩道が整備され公園化されているので山歩きを楽しむのであれば以前からの登山道を歩くと良い。
前日に福島を発ち、山麓線(県道35号いわき浪江線)から県道上戸渡広野線に入り大滝温泉を過ぎてから林道五社山黒森大内線(ごしゃやま・くろもり・おおないせん)に入って五社山の駐車場にテントを張る。朝は訪れるハイカーの邪魔にならないように早めにテントを撤収する。
身支度をしていよいよ出発。最初はスギ林の中を緩やかに登っていく。枝払いされた明るい感じのするスギ林である。スギ林を過ぎて小沢を渡る。渇水期には水はかれる沢である。炭焼窯跡を右に見てさらに登っていくと小尾根に乗る。左から沢音が聞こえてくる。覗き込むと奥に階段状の滝が見える。
急坂を登って滝の上部に出る。道は沢のすぐ脇を通るようになるので、適当なところで水を補給すると良い。道は沢から離れて右の尾根に向かってジグザグに高度を稼ぐ。回りにはアセビやモミノキなどがあり、新緑の時期は感動するほどの景観である。特にアセビが花をつける頃は見事である。
石段が出てくると山頂は近い。振り返れば木々の間から太平洋が見える。石段を登り詰めて展望台のある頂に着く。東側が開けて太平洋を一望できる。広野火力発電所の沖に大型フェリーやタンカーが行き来する。展望台から次に登る三森山が良く見える。五社山山頂の三角点は、さらに西方へ移動した685.3mの緩やかなピークにある。
展望台から林道の峠まで舗装路が続いている。また、遊歩道も整備されて公園化している。時間が許せば散策しながら峠に下りてから林道を車の置いてきた駐車場まで戻れば良い。私たちは峠の駐車場までは何度か歩いているので、登ってきた道を駐車場まで戻ることにした。(I.I)
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