十万山は阿武隈高原中部県立自然公園の中にある。登山口は双葉町、山頂を示す標柱も双葉町にあるが、十万山二等三角点のピークは浪江町にある。双葉町の人たちにとっては祠と遊具のある手前のピークが十万山山頂なのであろう。
登山口は県道いわき浪江線の石熊バス停のところから入る。舗装路を西に向かって進むと右に山祇神社があり、まもなく十万山登山口の標柱を確認することが出来る。駐車場は無いが路肩に2〜3台を駐めることができる。地元の人たちに迷惑にならないように駐車したい。登山口から畑の脇の幅広い登山道を進み伐採地から尾根に取り付く、樹林帯に入り登っていくと三合目の表示が出てくる。このあたりは4月中頃になるとイワウチワが一斉に開花する。道は平坦な尾根道を進み、やがて311mピークの登りにかかる。ピークを乗り越え登り返しをすると道は2つに分かれる。どちらを登っても五合目の大きなアカマツの所に出る。
道は緩やかな登りからやがて急坂に変わる。登り切ると地籍図根三角点のある七合目に着く。ここから主稜線までは二回のアップダウンを繰り返す。右側から浪江・井出林道からの道を合わせ、右にカーブすると十万山の山頂である。小さな鳥居と山祇神社の祠が祀られている。山頂は刈払いがなされ、とりわけ東側の展望がよい。
なお、十万山の二等三角点は祠の脇を下りて尾根を登り返した雑木林の中にある。山頂から7〜8分ほどの距離である。三角点を確認して十万山に戻る。刈払いされた広場には間伐材で作られた展望台とブランコがある。また、手作りのトイレなどもあり公園化されている。帰路は登ってきた道を忠実に戻った。(I.I)
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