県連の救急法講習会の帰りに「熊ノ森山」に寄ってみた。浪江町の椚平から登ることができる。2万分の1地形図には山の名前は載っていないが、標高565.9mの三等三角点峰である。
国道脇の案内板のある所に車4〜5台分の駐車スペースがある。身支度を整え、歩き始めるがいつもは単独か2人であるが、今日は5人のパーティーとなった。小さな山に5人もして登るのは、何か異様な感じである。
すぐに請戸川を架かる椚平橋を渡ると右手に一軒の民家があり脇を登って行く。畑が切れて林の中に入り、矢印に導かれて左手に折れ、すぐに右手の登山道を入るといよいよ登りとなる。周辺にウリハダカエデの木が多く見受けられる。今まで会津方面の山に入ることが多かったせいか、浜通りの林況は違うなと感じながらの登りとなる。
ウリハダカエデはその名の通り、樹皮がマクワウリの実の肌と似ていることからその名の由来となっており、樹皮の繊維で縄・笠の材料にもなっている。やがて道はアカマツ林の中への登りとなり、すぐに、尾根筋の登りになる。地図上での中間点あたりで2m四方位の見晴らしの良い箇所に出て、木の板に句などが書かれたものが添えられている。展望は良く、周辺の山々や国道沿いの状況がわかる。その先もアカマツ林の登りとなり、段々と急な登りとなり、頂上かと思われる箇所にでる。ピークには地元の人が作ってくれた標識が立てかけられているが、三角点は無く、さらに尾根筋に踏跡がついている。先に進むと多少藪っぽくなるが、すぐに三等三角点の頂上に出る。回りはアカマツの林の中で見晴らしはきかなく、頂上周辺にはアセビの木が多くみうけられる。アセビは馬酔木と漢字で書き、葉の煎汁は菜圃殺虫剤や、牛馬の虫を殺すのに使われた有毒植物になっている。
来た道を戻るが、最初の頂上らしき所から北西に延びる尾根方面に大岩と書かれた案内板があり行ってみると花崗岩の岩場となっていた。登山口まで戻って1時間と少々ハイキングコースとしてはお手頃のコースである。(S.O)
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