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No.5340
頼母木山 1730mピーク
山行種別 無雪期一般
たもぎやま 地形図

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山行期間 2016年6月4日(土)
コースタイム 梅花皮荘(7:10)→登山口(7:25)→十文字ノ池(8:10)→西俣ノ峰(8:54)→枯松峰(9:55)→三匹穴(10:56)→ルートロス・昼食(11:06〜12:46)→頼母木小屋(13:14,13:38)→頼母木山(13:53,14:09)→枯松峰(15:20)→西俣ノ峰(16:02)→登山口(17:06)→梅花皮荘(17:22)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
梅花皮荘 民宿奥川入 田んぼの中(私有地)を歩く
西俣ノ峰登山口 すぐ急登が始まる 大曲り
飯豊本山が見える 十文字ノ池 イワカガミ
西俣ノ峰(後方は枯松山) シラネアオイ 平坦な尾根歩きが続
エブリ差岳が見える オオカメノキ(ムシカリ) 残雪の上を歩く
カタクリ タムシバとエブリ差岳 枯松峰
頼母木山が見えてきた 飯豊本山に梶川尾根と丸森尾根 鞍部へ下る
大ドミ ツバメオモト 三匹穴
振り返るとエブリ差岳 残雪の斜面を登る 踏み跡を見つけた
不明瞭な笹原の道 頼母木小屋が見えてきた 鉾立峰とエブリ差岳(手前は千代吉沢源頭)
二王子岳と頼母木小屋 満開のハクサンイチゲ 頼母木小屋
頼母木山 ここも満開 頼母木山から頼母木平へと下る
笹原を下る 登りでは見つけられなかった取り付き点 マンサク
ヤマツツジ ベニサラサドウダン 梅花皮荘へと戻った

行動記録
 梅花皮荘から午前7時過ぎにスタート。今日は5人なので賑やかに話しながら歩いて行く。民宿奥川入で登山届を入れ、家人と思われる男性がいたので挨拶をする。民宿から先は私有地を通らせてもらうことになるので、そのことは忘れないようにしたい。整然と苗が植えられた田んぼの中を歩き、杉林を抜けると登山口の看板がある。示す方向の右に折れて斜面に取り付くと、のっけからの急登でかかとが付かないほどの斜面が続く。200mほど標高を上げると「大曲り」でいったん急登は一段落する。
 尾根を歩いて行くと飯豊本山が木々の間から見え隠れする。十文字ノ池まで来たところで一休み。池周辺にはユキツバキの赤い花が咲いていた。快調に尾根歩きを続けると、道の脇にはイワカガミやヤマツツジなどの花々が目を楽しませてくれる。870m辺りでは残雪を見つけた。急登をひと頑張りすると展望が開けてきて、三角点のある西俣ノ峰だ。ここで南北に走る尾根と合流する。飯豊本山に梶川尾根、丸森尾根が望める。
 西俣ノ峰からはわりと平坦な尾根歩きが続く。花はシラネアオイ、チゴユリ、ユキザサ、サラサドウダンなど。右手にエブリ差岳(エブリは木へんに八)と鉾立峰が見え隠れする。エブリ差岳まで行こうとすると大きく回り込むようになるので少々遠いのだが、早出すれば日帰り可能だろう。自分は昨年山スキーでエブリ差岳に到達しているが、今日のメンバー菅◯・藤◯の両名は滑ってみたいようで色々と聞いてくる。やがて所々で残雪が現れてくるようになる。西俣尾根はもともと踏み跡程度の道なので、残雪で道を見失わないように注意が必要だ。
 要所には手作りの標示板があり、「枯松峰」などの現在地が分かるのはありがたい。枯松峰を過ぎるといったん鞍部へ下り、登り返すと「大ドミ」という表示板がある。高木が少なくなって展望が開ける1450m辺りでひと息つくと風が心地よい。ダケカンバに三匹穴という表示板がある。三匹穴手前の三豊清水はまだ雪の下だったが、少し上で雪解け水を得られる。道には笹が被り不明瞭になってくる。
 笹原を踏み跡を追いながら登っていくと、広く残雪に覆われた斜面の中に道が消えた。残雪の上部まで登って取り付き点を探したが見つけられない。先行者のトレースも不明瞭で当てにならず、適当にヤブに突っ込んで漕いでみたが、どうにも道を見つけられない。よくあることではあるが、どうも地形図に表記されているラインと現況は異なっているようだ。戻って残雪をさらに稜線のほうへと登ってみたが、やはり分からなかった。ジタバタしてもしょうがないので、残雪の上で昼食にすることにした。皆が食べている間にヤブこぎして探すと、やっと笹の斜面の中に踏み跡を見つけることができた。上から見下ろすとなるほどと分かるのだが、下からでは笹が邪魔をして非常にわかりにくい。やれやれである。時間もだいぶロスしてしまった。過去に1回でも歩いていれば問題ないと思うが、西俣尾根は自分も含め全員初めてである。登りを再開すると2人組が下山してきて「熊と出遭った」という。最近は各地で熊の出没が頻発しており、秋田では3人も犠牲になっている。熊とは遭遇したくない。
 稜線近づいてくると手前の平坦地が頼母木平、左前方ピークが頼母木山、右には頼母木小屋、大石山、鉾立峰そして?差岳続く。今日は大石山までの予定だったが時間的に厳しくなったので、手前の頼母木小屋までとした。稜線では何パ−ティーも行き交っており、多くは満開のハクサンイチゲを目当てに登ってきたのだろう。こんな穏やかな日の稜線歩きは何とも気持ちが良いものだ。頼母木小屋泊りでゆっくりと歩いている人達が見ると、日曜日に用事が入らなければ自分もそのつもりだったのにと残念である。小屋に到着してひと休みとしたが、小屋前の水場はまだ出ていなかった。水を得るには千代吉沢源頭まで下りることになるようだ。大きく見えるエブリ差岳を次回こそはと見やってから戻り足とする。頼母木山に登って南側に少し下ったところのハクサンイチゲは満開だった。ここでも何パーティーかとすれ違うが、皆さん小屋どまりの登山者ばかりで、これから下山ですかと何度も聞かれてしまう。
 下山もあまりゆっくりはしていられない。何しろ距離も標高差もあるのだ。登りで探せなかったあの残雪からの取り付き点だが、上から踏み跡を追って下りながら確認してみれば簡単に赤布も見つかった。なんでこれが見えなかったのだろうと思うが、見つけられない時はそんなものなのだろう。帰宅時間が気になり始め、時には小走りに駆け下るので下山とはいえ汗をかきながらとなる。急斜面で転げることもなく梅花皮荘の駐車場に無事到着。予定通りとはいかなかったが、久しぶりに歩いて登った感のする山行だった。(K.Ku)

概念図
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トラック 登り=赤 下り=青
この地図は、国土地理院長の承認を得て、同院発行の電子地形図(タイル)を複製したものです。(承認番号 平28情複、 第162号)この画像をさらに複製する場合には国土地理院の長の承認が必要です。

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