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No.5129
白馬岳 2932.3m一等三角点峰
山行種別 無雪期一般
しろうまだけ 地形図

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山行期間 2015年6月1日(月)〜2日(火)
コースタイム 6月1日 晴れ
猿倉(6:32)→白馬尻(7:46,8:03)→昼食休憩(11:13,11:31)→白馬岳頂上宿舎(13:10,13:26)→白馬山荘(13:53,14:31)→白馬岳(14:53,15:06)→白馬山荘(15:32)泊
6月2日 晴れのち曇り
白馬山荘(6:19)→白馬岳(6:36,6:40)→三国境(7:26)→小蓮華山8:19,8:30)→船越ノ頭(9:20)→白馬大池山荘(10:04,10:16)→乗鞍岳(10:51,11:12)→天狗原(11:58,12:05)→栂池自然公園ビジターセンター(12:53)→自然園駅(13:04〜13:20)=栂池ロープウェイ=栂大門駅(13:28)→栂の森駅(13:33)=栂池ゴンドラリフト=栂池高原駅(13:54〜14:21)=タクシー=猿倉(14:45)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
猿倉の登山者用駐車場 猿倉荘 白馬岳への登山道入口
林道から稜線が見える ショウジョウバカマ 登山道に変わると雪渓になる
サンカヨウ エンレイソウ 白馬尻小屋はこれから組み立てが始まる
何処までも続く白馬雪渓 途中から振り返ってみる 1箇所だけ土石流が流入していた
一部登山道が出ていた 急斜面を過ぎ白馬山荘へと向かう 後ろは杓子岳
まだ営業していない頂上宿舎 頂上宿舎から白馬山荘への登り 白馬山荘が見える
ウルップソウの蕾 白馬山荘の入口 ツクモグサ
白馬岳の三角点 朝日を受けた杓子岳と鎗ヶ岳 白馬岳へ登る途中から杓子岳方面を振り返る
戸隠、妙高などが峰を連ねる 雷鳥も写真に収まる 三国境
これから向かう小蓮華山 ミヤマキンバイ 小蓮華山から見る白馬岳
小蓮華山の三角点 キバナシャクナゲ 白馬大池
大池山荘はまだ雪の中 白馬大池から船越ノ頭を見る 虹色に輝く環水平アーク
乗鞍岳の山頂、後ろは船越ノ頭 天狗平へと下る 天狗平の木道
栂池ヒュッテ、栂池山荘、ビジターセンターが眼下に見える イワカガミ ミツバオウレン

行動記録
 20歳のころは時々来ていた北アルプスだが、暇もお金もなく再び訪れるようになったのは60歳を過ぎてからである。北アルプスは東北の田舎の山とは違ったおしゃれな感じがする。人混みは苦手なのでシーズン前の静かな時期に訪れてみた。ルートは家内が雪渓を歩きたいと言うので白馬の雪渓を登り栂池に下りることにした。
 前日に福島を発ち猿倉には20時過ぎに着いた。糸魚川経由で走行距離は410km、ゆっくり移動したこともあって7時間弱かかった。猿倉の登山者用駐車場で車中泊する。夏のシーズンには下のヘリポートに使っている広場も臨時駐車場になるようだ。猿倉荘の前はバスの回転所と宿泊者のための駐車スペースで、一般車が駐められるのは5台程度のようだ。猿倉荘の脇にはきれいなトイレがある。
 朝、食事を済ませて6時32分に歩き出す。猿倉荘の左脇に白馬岳登山口の案内標識がある。ブナ林の中を登って行くと、すぐに砂防工事用の林道に出る。ここからのんびりとした林道歩になる。15分ほどで左に鎗温泉への道を分ける。道端にはニリンソウが咲く。30分ほどで雪の残る稜線が見えてきた。長走沢の木橋を渡り、しばらく行くと林道が山道に変わる。御殿場と言われるところだ。ここからは雪渓歩きになる。次の小沢は一部沢が顔を出していたので踏み抜きを嫌い、上流で雪渓を渡って夏道沿いのトレースに戻った。白馬尻はもうすぐである。
 白馬尻には7時46分に着いた。一面雪で白馬尻小屋は雪の掘り起こしが始まったばかりで、これから小屋の組立が始まるようだ。雪渓はこまでも続いている。シーズンであればここが「白馬大雪渓」の始まりになるのであろうが、今回は御殿場から頂上宿舎までの大雪渓である。先は長いのでゆっくりゆっくり登って行く。
 緩やかだった雪渓も岩室手前から勾配が増してくる。ほぼ夏道沿いに登っていくと左に杓子岳の山肌が迫ってくる。勾配がいくらか緩やかになったら右に折れて頂上宿舎を目指す。いつの間にか小雪渓を通過してしまったようだ。13時10分、白馬岳頂上宿舎の少し下で雪が途切れた。ここから今日の目的地である白馬山荘まではさほど時間もかからない。アイゼンを外してゆっくりと休憩を取った。
 頂上宿舎から白馬山荘へは20分ほどだが、途中で蕾のウルップソウやオヤマノエンドウ、初めて見るツクモグサに感激し、時間を大幅に超過して白馬山荘には13時53分に到着した。受付をして部屋に入るが、この時期の白馬岳は登山者も少なく、案内された部屋は6畳でパーティごとに一部屋ずつ与えられたようだ。
 時間も早いので、カメラを持って白馬岳に行ってくることにした。午後になり、今までの強い日差しが嘘のように上昇気流と共にガスがかかり始まった。それでも登山道の脇にはツクモグサが群生し、雷鳥のつがいが歩き回っている。白馬岳の山頂からの眺めは今ひとつだが、二人占めした白馬岳は何とも言えない開放感があった。
 白馬山荘は800名収容できる大きな山小屋だが、今日の宿泊者は自炊も含めて7人、食事付きで宿泊したのは私たちも含めて4人だけだった。小屋の方にお聞きすると「今の時期はこんなものですよ」とのこと。標高2840mにある山小屋だが朝方まで寒く感じないで休めた。この日は夏山気分で過ごせたが、白馬山荘のブログには、2日後には冬に逆戻りしたと載っていたので、やはり時期的にはまだまだ油断ができないようだ。
 翌日の朝食は5時30分から。食事を済ませ身支度をして6時19分に小屋を後にする。20分ほどで白馬岳の山頂に立つ。昨日とは違って雲海の上に北アルプスの峰々が見渡せる。天候は下り坂のようだが、山はまだ穏やかで、素晴らしい景色を満喫できる。今日も山は貸切である。写真を撮ってから三国境へと向かう。今日も雷鳥がお出ましだ。目の前にとまって動こうともしない。こんな間近で見るのも初めてだ。
 三国境からは雪倉岳への稜線が峰を連ねるが、今日の下山口である栂池へ向かうには右に折れ小蓮華山への尾根に入る。稜線にはまだ雪が残っていた。トレースも無いのでコースを外さないように注意する。雪があったのも最初だけで、後は快適な稜線あるきに変わる。小蓮華山から白馬岳を振り返る。白馬岳の全容がきれいに見えるのもここらまでで、次の船越ノ頭へ向かって下りて行く。途中には背の低いキバナシャクナゲが花を付けていた。船越ノ頭からは、まだ雪に覆われた栂池自然園が見下ろせる。山頂直下から雪が繋がっていて、まだまだスキーが出来そうだ。さらに下って行くと白馬大池が見えてきた。大池山荘は雪に埋もれで屋根しか見えない。
 次に大池山荘のところで少し休んでから乗鞍岳を目指す。池の北側を雪の斜面をトラバースして登山道に出る。白馬大池を挟んで船越ノ頭が正面に見える。登山道は石の上を渡るように歩くので膝に負担がかかり歩きづらかった。
 登る途中で、南側に虹のように七色の環水平アークが見えた。滅多に見ることが出来ないのだ。ツクモグサやウルップソウ、雷鳥に環水平アークと、今回の山行はラッキーにもいろんなものを見ることが出来た。それに今日はここまで誰とも出合っていないのだ。北アルプスの人気コースもシーズンオフだと、こんなにも静かなのだ。乗鞍岳には10時51分に着いた。家内と一緒なのでゆっくりしたコースタイムで計画したが、少し時間に余裕ができたので、また休憩である。
 天狗原への下りは雪がまだまだ残っていて雪渓を下ることになる。天狗原はガスに覆われていたが一瞬ガスが切れる。GPSを持っているのでルートを誤ることはないが、ガスの切れ間で方向を定め、斜面を真っ直ぐ降りて行く。天狗原は木道が一部出ていた。休憩所は修繕されたばかりのようで、新しい木材が敷き詰められていた。
 天狗原からも栂池自然園のビジターセンターまで残雪の雪渓歩きである。斜面が急になるところは夏道が出ていたのでそれを利用する。栂池ヒュッテ、栂池山荘、ビジターセンターが眼下に見えてくると快適な雪渓下りとなる。ビジターセンターを右に見て支尾根を下ると夏道が出てくる。右に折れ下った行くと栂池ヒュッテと登山口であるビジターセンターの裏手に出る。ここから栂池パノラマウェイ(ロープウェイ)の自然園駅までは10分ほどである。
 舗装された道を下っていくと右手に栂池パノラマウェイの自然園駅がある。チケットはロープウェイとゴンドラリフト代で1,920円、途中の大門駅から栂の森駅までは歩きだが、麓の栂池高原駅まで30分ほどで下りることが出来る。栂池高原駅には13時54分に着いた。ロープウェイ駅から道を下って行くとタクシー乗り場だ。シーズンオフでもありタクシーは見当たらない。右に折れてバス停で時刻を見ると14時35分までバスが無い。バスで白馬駅まで行っても、今の時期は猿倉までのバスが運転していないのでタクシーを使うようになる。案内板には猿倉まで5,500円とあるので、直接タクシーで猿倉へ向かうことにして電話でタクシーをお願いした。タクシーに乗車し栂池高原から猿倉までは25分ほどかかった。料金は5,400円、運転手さんから今年は雪が多かったことや山スキーの情報など、山の話を伺っていたら、あっと言う間に猿倉に着いてしまった。
 今年の白馬雪渓は、落石も少なく、まだまだスキーが楽しめるぐらいi雪が残っていた。機会があれば今度はスキーを持って訪れてみたい。(I.I)

概念図

トラック 登り=赤 下り=青

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