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No.4814
朝日・障子ヶ岳 1481.5m三等三角点峰
山行種別 無雪期一般
あさひ・しょうじがだけ 地形図

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山行期間 2013年6月29日(土)〜30日(日)
コースタイム 6月29日 南俣沢出合駐車場(10:16)→バカ平(10:29)→焼峰(11:53)→猟師の水場(12:49,13:02)→雨量観測所手前ビューポイント(14:21,14:30)→栗畑(14:40,14:46)→天狗小屋(15:05)
6月30日 天狗小屋(5:52)→天狗角力取山(6:02,6:06)→栗畑(6:23)→障子ヶ岳(7:38,7:48)→柴ナデ(8:47,9:00)→大クビト(9:29)→出谷向沢(11:00,11:13)→林道(11:22)→南俣沢出合駐車場(11:49)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
南俣沢出合の駐車場 バカ平登山口の案内板 河岸段丘の上はバカ平と呼ばれるカラマツ林
背の高いサンカヨウが群生している 雪渓の脇はミズバショウが群生していた 竜ヶ岳のトラバース斜面には雪が残る
今回は残雪のため出ていたのは「猟師の水場」だけ 竜ヶ岳の尾根に乗ると雨量観測所までは1時間ほど 雨量観測所手前のピューポイントから見たところ
天気さえ良ければヒメサユリの奥に障子ヶ岳が見えるはず 栗畑への石畳の登り、両側にヒメサユリが咲く 稜線から雪渓を下って天狗小屋へ
一晩お世話になった天狗小屋 朝起きると天狗小屋の下には雲海が広がる 天狗の角力取場には小石で土俵が作られている
天狗角力取山の山頂プレート 天狗角力取山から朝日の主稜線を見る(狐穴方面) カメラを右にずらすと以東岳
これから向かう障子ヶ岳が見える 栗畑から朝日連峰主稜線をふり返って見る 登山道の両側にはたくさんのヒメサユリが咲いている
障子ヶ岳へ続く尾根 1357mピークからの下り 障子ヶ岳の三等三角点
障子ヶ岳からも八久和川を挟んで以東岳方面を見る 北北東の位置には月山が見える 柴ナデ手前からふり返って見た障子ヶ岳
出谷向沢を渡渉する 登山道から林道へ出る 林道を歩いて南俣沢出合の駐車場へと戻る

行動記録
6月29日 曇り一時雨
 会員女子から天狗小屋へ泊まってみたいというご要望があり、久しぶりなのでたっぷりと時間を取って花を見ながら障子ヶ岳の周回コースを登ってみることにした。日帰りでも可能なこのコースだが、今の時期は花がたくさん咲いて写真を撮り始めると予定時間をオーバーしてしまう。それも楽しい。
 福島を朝ゆっくりと出て大井沢に入り、登山口の南俣沢出合には10時少し前に着いた。身支度をして10時16分に歩き始める。まずは登山口の案内板を右に見て登りにかかる。河岸段丘の上はバカ平と呼ばれるカラマツの林である。30分ほどは緩やかに登っていくといよいよ本格的な登りに変わる。ブナ林の急な尾根道を行くと、いつのまにか地図上に記載されている「焼峰」を通り過ぎてしまう。特に標識があるわけでもなく、この尾根自体を焼峰と呼んでいるのかもしれない。
 花は次から次に出てくる。写真を撮り始めると、一向に前へ進まなくなる。今日は花に詳しいSさんが一緒なので花の名前を聞くが、次の花を見つけたときには、教えてもらった名前をしっかりと忘れてしまっている。
 ところどころに雪渓が残り、普段は水場になっているところも雪に埋まっている。唯一出ていた「猟師の水場」で遅めの昼食とした。焼峰の途中から猟師の水場までのGPSのトレースは、2万5千分の1地形図とは異なっているところを通っている。登山道は焼峰からトラバースして右の支尾根に取り付き、猟師の水場から次の支尾根へと移動してから竜ヶ岳への尾根に乗る。
 竜ヶ岳の尾根に乗ると雨量観測所まではアップダウンを繰り返す。1時間も歩いたろうか、雨量観測所の手前のピークに着く。ここから眺めが非常に良い。ガスがかかっていなければ障子ヶ岳が正面に見える。ヒメサユリが両側に咲く石畳の登山道を登ると栗畑のピークは近い。途中からトラバースコースがあるのだが、無雪期は植生保護のため立入禁止となっている。栗畑のピークを手前にして雨が降り始めた。すぐに止むとは思ったが、本降りに近くなってきたので雨具を着ける。天狗角力取山へ登るのは明日にして小屋へ直行した。雨は30分ほどで止んだ。
 天狗の小屋は、今でも大切に使われていて内部は綺麗だ。水場はすぐ近くにあり水量も豊富だ。土曜日でもあり管理人さんが上がっていてビールを800円でわけてくれる。今日は飲まないですごそうかと思っていたが、1本だけいただいた。食事を済ませ、早々と就寝する。
6月30日 晴れ
 朝食を済ませて6時少し前に小屋を出る。小屋の下には雲海が広がり、上空は真っ青な空である。まずは天狗角力取山へと登る。天狗の角力取場は砂礫地の広場で、小石で土俵が作られている。40年前に訪れたときからあったような気がする。いつの時代にもいたずら心はあるようで昔と何にも変わらない。天狗角力取山からの眺めは素晴らしい。目の前に以東岳、三方境、寒江山など朝日連峰の主稜線が連なる。いつまでも眺めているわけにもいかないので、障子ヶ岳へと向かうことにする。栗畑のピークを越え、障子池手前の1357mピークを下る。急なザレ場もあるので注意しながら下ろう。障子ヶ岳へは7時38分に着いた。三角点と山頂を示す標柱があるだけの障子ヶ岳だが、ここからの眺めも大変良い。次の柴ナデまでは1時間ぐらい。ここらあたりから、朝に東俣沢出合から登ってきた登山者とスライドするようになる。大クビトは柴ナデから30分ぐらい歩いたところで、大クビト沢の源頭になるコルの場所だ。1196mピークの右側を通り、尾根を下り始める。出谷向沢まで樹林帯の中を高度600mほど下げる。出谷向沢の水量は微妙な感じ。雨が降れば水量は増すだろうから靴は濡れそうだ。一気に下ったので、ここで早めの昼食にした。
 沢の脇に立っている標柱には「出谷向沢」と表記されているが、2万5千分の1地形図や昭文社の地図には「出谷吹沢」と記載されている。どちらが正しいのかはわからない。出谷向沢から10分と歩かないで林道に出る。ここにも登山口の案内板と駐車スペースがあり、日帰りで周回したり、往復する登山者が利用する場合が多い。私たちは林道を20分ほど歩き、大井沢川を渡り、南俣沢の端を渡って車へと戻った。
 時間を気にしないで、写真を撮りながらのんびりと歩いたこともあって、天狗小屋まで5時間、下りは障子ヶ岳を登って6時間弱かかった。普通の登山者だと休憩時間も含め昭文社のコースタイムで充分歩けると思う。帰りは大井沢温泉の「湯ったり館」300円で汗を流し、明るいうちに福島へと戻った。(I.I)

朝日・障子ヶ岳で出会った花
ユキザサ ミズバショウ サンカヨウ
タニウツギ シラネアオイ ニリンソウ
リュウキンカ ショウジョウバカマ ミヤマカタバミ(ピンク)
マイヅルソウ ミヤマカタバミ ツバメオモト
ミツバオウレン ツマトリソウ サラサドウダン
オオカメノキ イワウチワ イワカガミ
ツクバネウツギ ムラサキヤシオツツジ
ヒメサユリ タムシバ ニッコウキスゲ
コバイケテソウ イワイチョウ ハクサンチドリ
アカモノ シロニガナ シャクナゲ
ゴゼンタチバナ ギンリョウソウ カタクリ

概念図

トラック 登り=赤 下り=青


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