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No.4539
八甲田山・大岳 1584.4m一等三角点峰
山行種別 無雪期一般
はっこうださん・おおだけ 地形図

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山行期間 2011年8月21日(日)
コースタイム 酸ヶ湯温泉上部登山口(12:13)→仙人岱(13:08)→仙人岱ヒュッテ(13:11)→鏡沼(13:42)→大岳(13:50,13:55)→大岳鞍部避難小屋(14:07,14:18)→上毛無岱(14:44)→下毛無岱(15:05)→酸ヶ湯温泉登山口(15:36)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
酸ヶ湯温泉上部登山口 地獄湯の沢 小岳をバックに仙人岱
仙人岱ヒュッテ タチギボウシと大岳 ヨツバシオガマ
ミヤマリンドウ ミヤマアキノキリンソウ 鏡沼
ウメバチソウ イワオトギリ イワギキョウ
大岳山頂 大岳鞍部避難小屋 上毛無岱
井戸岳と大岳 上毛無岱から下毛無岱へ 中学生1年生のグループ
酸ヶ湯温泉 案内図 酸ヶ湯温泉

行動記録
 青森に所用があり行ったついでに、どこか山に登ろうと思った。帰路の関係で八甲田山が都合が良いので登ることにした。午前中の天気はまあまあだが、午後からは下り坂の予報になっている。雨が降れば降ったなりに楽しめばいい。私は30数年前の自転車旅行で八甲田山を訪れている。その年は天候不順で毎日雨が降り、8月というのに寒いくらいだったのを覚えている。自転車で八甲田山を経由して奥入瀬方面に下ったときは、寒くて歯の根が合わなかったのを覚えている。その後は車で何度か八甲田山には来ているが、登ったこともなければ酸ヶ湯温泉に入ったこともないままこの歳になってしまった。
 酸ヶ湯温泉の少し上に広い公共駐車場がある。ここにはトイレとインフォメーションセンターがある。早くも下山してきた登山者がいるようだ。もっとも時刻は既に昼なので当たり前なのだが。登山口を事前によく確認もせずに来たのだが、駐車場の道路向かいに表示板があるのですぐわかった。この時間から登るのは私くらいのようだ。登山道は樹林の中を穏やかな勾配で登っていく。ハイキング気分の登りだ。しばらくすると樹林帯を抜ける。沢を2本渡ると沢沿いに登るようになる。地獄湯の沢というらしい。途中に硫化水素の臭いが強い地帯がある。硫化水素は濃度があまり高いと逆に臭いを感じなくなるので、臭いを感じているうちにそのような場所からは離れるようにしたい。現に昨年6月には、酸ヶ湯温泉の近くで痛ましい死亡事故が発生している。そんなこともあり足早に通り過ぎる。
 水場はまだ先だったが、持っている水の乏しかった私は沢の水を飲み補充した。まあ大丈夫…だろう。沢を渡り返し小沢を渡ると、木道になり開けた場所に出た。ここが仙人岱という湿原で、前方には小岳が見えている。このまま進む前に分岐を右に折れ、すぐ近くにある仙人岱ヒュッテを見てくることにした。仙人岱ヒュッテは古い木造の建物だが、それなりに手入れがされているようだ。中に入ってみると救助用のソリなどもあり、避難小屋としての目的の他、冬のスキーツアーコースのパトロールなどにも使われているのだろうと思われた。スキーツアーといえば、山スキーで八甲田を滑りたいと思いながら未だに実現出来ないでいる。来年は是非来たいものだ。
 仙人岱に戻ると辰五郎清水に数人の登山者。こちらは水は既に補充したので通り過ぎる。ガスが流れてきて小岳が見え隠れする。登山道は左に弧を描き小岳の分岐を過ぎて大岳へと登っていく。眺めが得られないと、撮るものはどうしても花になる。単独やら団体やら下ってくる登山者とスライドする。トレイルランナーっぽい格好の単独女性も。どう見ても70代と思われる登山者に「お元気ですね〜」と声を掛けられる。どういたしまして。このあたりはまだ大岳も見えていた。しかしガスが濃くなってきて、鏡沼から山頂へと登る頃には眺めは何も見えなくなってしまった。そんな中、13時50分に山頂に到着したが、もちろん誰1人いない。風も吹いていて眺めもなく、雨もパラついているとなれば長居は無用。写真を撮って5分で山頂を下ることにした。こんな時の下山は何か消化試合のような感じ。
 10分ほど下ると小屋が見えてきた。大岳鞍部避難小屋だ。雨が強くなってきたので、小屋でしばし雨宿りする。ここの小屋は比較的新しく立派だ。すぐ前には井戸岳。雨が弱くなったのでカッパを着て歩き始める。少しするとかなり軽装のトレイルランナーらしき男性とスライド。八甲田山は距離的にもそれほどでないので、トレイルランナーのトレーニングコースになっているのかと推測。空はどんより曇りだが、ガスが流れて山並みが見えるときがある。八甲田山の山容は穏やかで険しいところがない。ロープウェー分岐を過ぎると上毛無岱という湿原になる。湿原の中を木道が延びていて気持ちの良い場所だ。振り返ると大岳、井戸岳などが見えるのだが、ガスで今ひとつハッキリしない。上毛無岱の先にある長い木製の階段で、標高差50mほどを下ると下毛無岱。中学生の一団に追いつき追い越させてもらう。地元の中学生とのことだが、夏休み最後の行事で私と同じコースで朝から歩いているらしい。これ後も分散した中学生の小グループを、何度も追い越すこととなる。8月も下旬となると花も少なくなってきて、湿原にはキンコウカくらいしか咲いてなかったのが残念。
 湿原が終わると樹林帯に入り、あとは酸ヶ湯温泉に下るのみ。15時36分に酸ヶ湯温泉到着。半日の八甲田山大岳登山を終えた。酸ヶ湯温泉で念願の「ひば千人風呂」に入って汗を流しさっぱりした。今回のコースでは大岳で少し急な登りがあるものの、その他は比較的緩やかな勾配で、ハイキング感覚で歩くことが出来た。とはいっても1,600m近い山であり、しっかりと装備は整えたうえで臨みたい。(K.K)

概念図

トラック 登り=赤  下り=青

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