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No.4437
観音山 1640mピーク
山行種別 無雪期一般
かんのんやま 地形図 甲子山

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山行期間 2010年10月2日(土)
コースタイム 鳥居(9:47)→1426mピークと1312mピークの鞍部(11:15)→1426mピーク(12:08)→観音山(14:23)→ビバーク開始(17:45)→鳥居(8:05)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
鳥居 出合と治山ダム 1426mPより望む旭岳
山頂より見た旭岳 山頂はこんな感じ 下郷の道の駅から見た観音山

行動記録
 先週に続き会津の藪山である。いつもの調子で往復で6時間あれば十分だろうと福島を出発し国道289号から観音沼へのショートコースに入り、登る始める鳥居のところには、ほぼ予定の時間に到着する。鳥居の前に車2台ほど駐車スペースがある。
 身支度をして林道大峠線を無名沢出合まで歩く。林道のカーブ箇所で路面が洗い越しになっている。沢には治山ダムが2基見える。沢は水の流れは無く、ゴーロとなっている。沢の中を歩くよりは一段高い河岸を歩いて行く。
 沢の状況を見ながら右支沢との合流点をめざして行くと、合流点に木に赤いビニールテープを見つける。状況からして目的の右支沢であろうと推察して入ることにする。沢の状況はゴーロ状から腰の高さの笹藪の登りに変わる。ダラダラ登って行くと 1426mピークと1312mピークの鞍部にでる。
 ここから形相が変化する。1426mぴーくへ登る斜面は全部ネマガリダケで覆われている。意を決して登りにかかる。なんとか標高1350m位の尾根に飛び出す。
 尾根上には多分鹿の獣道と思われる踏み跡が続き、笹の背も低く歩きやすかった。尾根筋も顕著である。しかし1426mピークを過ぎたあたりから灌木類が枝を張って行く手を塞ぐ。それでもそのような所は鹿道が脇のほうにあり、助けられる。
 1500m付近から尾根筋がはっきりしなくなった。このころより行く手の藪はすさまじくなる。ネズコ(クロベ)が出現して枝は垂れ下がり先端が上をむいている。さらにシャクナゲが出現する。ネマガリダケは当然である。さらに灌木類の枝は張り出すだけ張り出してくる。足は地に着かなくなる。
 それでも高い方へ進んで何とか頂上付近の平坦地に達することができた。山頂と山頂から見える旭岳を写真に収めて下山にかかる。
 この時点で時間がかかり過ぎて「やばい」と思いながら下山を開始する。1550m付近からそれが現実のものとなる。登りの時に付けてきた赤布を探しながら下っているのだが、次の赤布が見つからない。いつの間にかリングワンダリングを始めていた。
 そのような中で尾根筋の下降を始めたが、どうも様子がおかしい。途中でヨロイ沢左俣へ下降していることに気づく。登り返しを始めたが時間的に日没、タイムオーバーである。
 ヘッドライトだけで行動を続けるのは危険と判断した。食料、水も十分ある。装備もヘッドライト、スペア電池、シュラフカバー、ツエルト、雨具、薄手のナイロンジャンパー等を確認してビバークすることに決めた。山行管理者の顔と、明日の朝の状況が頭に浮かぶがしかたがない。
 翌朝5時半に明るくなり行動をおこす。登り返した箇所は1430m当たりの顕著な尾根で8時05分に無事林道に下山した。
 着替えていると見覚えのあるYさんとK君の車があがって来た。さらに二次隊のS君がすでに福島を出発したことを知らされた。無事下山の連絡をして落着した。この山は今まで経験したことの無い超A級の藪山であり、無雪期はお勧めどころの山では無い。山中1泊覚悟の装備であるなら別であるが。積雪期しか寄せ付けない山と思われる。(S.O)

概念図



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