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No.4390
飯豊・石転ビ雪渓 等三角点峰
山行種別 無雪期一般
いいで・いしころびせっけい 地形図 飯豊山、長者原

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山行期間 2010年6月17日夜(木)〜19日(土)
コースタイム 6月17日 福島(19:30)=飯豊山荘・天狗平(22:00)
6月18日 天狗平(6:25)→温身平(6:49)→彦衛門の平(7:39)→梶川出合(8:26,8:37)→石転ビ沢出合(9:17)→梅花皮小屋(13:05,13:23)→梅花皮岳(13:54,14:03)→梅花皮小屋(14:24)
6月19日 梅花皮小屋(6:10)→北股岳(6:33)→門内岳(7:24)→門内小屋(7:28,7:52)→扇ノ地神(8:14)→梶川峰(9:01)→五郎清水(9:39,9:45)→滝見場(10:16,10:23)→湯沢峰(10:52,11:00)→天狗平(12:16)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
湯沢を渡ってから振り返る 温身平までの林道歩き 温身平からは稜線が見える
砂防ダム脇の階段を上って登山道へ 梶川出合から雪渓に降り立つ 石転ビ雪渓に入るといくらか勾配が増してくる
後続のKさんたちのパーティ 女性陣も頑張って登ってくる 最後の急斜面の登り
梅花皮小屋はもうすぐ 梅花皮岳を見る 大日岳の稜線を見る
治二清水への標柱 治二清水から見た北股岳と梅花皮小屋 稜線はお花畑だ
小屋に入らないで表でノンビリする 北股岳山頂の鳥居 門内岳山頂の祠
ガスの中の門内小屋 滝見場の標柱 梶川尾根の登山口

行動記録
6月17日
 久々に石転ビ沢の雪渓を登ることになった。メンバーは職場の先輩と会の女性陣との混合パーティ、年齢は62歳を筆頭に4名、休日の関係で18日と19日の2日間で計画した。同じ会のKさんたちのパーティは日曜日も休みなので18日から20日までの3日間の計画だ。前日夜に福島を発ち、飯豊山荘の先にある駐車場で仮眠をとった。大きな沢の音も、いつの間にか子守歌に変わり眠りについた。

6月18日 曇り
 翌朝、夜中に着いたKさんたちと顔を合わせた。私達のパーティはのんびりペースなので、お先に出発させてもらう。湯沢のゲートを過ぎてから写真をとるのを忘れていたことに気づき振り返って出発時刻をデジカメに記録した。メモを亡くした時の用心のためでもある。
 まずは温身平を目指して歩く。林道は一般車両は進入禁止で温身平までの間はブナなどの樹林帯でセラピーロードとして案内板なども整備されている。風邪のためか声がかすれて言葉が出ない。新緑の中を歩くとほど良く湿気のある空気が心地良い。気分的にホッとする。
 歩き始めて25分ほどで温身平に着いた。木々の間から飯豊連峰の主稜線が見える。すばらしい眺めに全員感激する。道路は砂防ダムまでで、ここから先は梅花皮沢の左岸についている登山道を進むことになる。砂防ダムの階段を登ると、いよいよ登山道である。
 登山道はアップダウンを繰り返しながら奥へ奥へと進む。彦衛門の平には7時39分に着いた。砂防ダムからは30分の距離である。1ヶ月前には兼用靴で苦労して歩いた登山道も軽登山靴だと軽やかに歩ける。
 梶川出合には8時26分に着いた。手前から雪渓に降りれば良かったのだが、雪渓が繋がっているかどうかわからなかったので夏道を進んでしまった。10分以上はロスしてしまったようだ。休憩してから雪渓へ降り立った。後続のKさん達のパーティは、私たちが雪渓に降りたのを見てロスなくルートを取った。登山道歩きと違って雪渓歩きは楽である。アイゼンを着けるとさらに楽に歩ける。雪が出てくるとなぜかホッとする。
 梶川出合から石転ビ沢出合までは、途中でアイゼンを着けたこともあって40分ほどかかった。入り門内沢を正面に見て左側が石転ビの雪渓だ。上部までしっかり雪が着いているのが見える。ちょうど雪がゆるむ時間になってきた。ここからは落石と滑落に注意するように指示し、トップは女性陣にお願いして、私は風邪気味なので写真を撮りながらのんびり後をついて行く。
 雪渓の勾配が徐々に急になっててくる。後ろからはKさん達のパーティが近づいてきた。さすが体力がある人達だ。落石に遭うこともなく最後の急斜面の登りにかかった。今まで楽してきたのでラストはトップを交代し、石転ビの登りが初めてと言う人もいたので恐怖感を抱かないように蹴りこんでステップを切るようにして登った。
 急斜面も終わりに近づくと梅花皮小屋は目の前だ。梅花皮岳も良く見える。天気は高曇りで暑くも無く、遠目も利くのでまずまずの天気と言って良いだろう。明日は雨の予報だ。少し右寄りを登ってしまったので小屋をめがけて左へ方向を修正する。Kさんが追いついてきてトップを変わってくれた。13時05分、石転ビ沢出合から4時間ほどで梅花皮小屋へ着いた。大日岳の稜線も目の前に見える。一面のお花畑にまたまた感激。
 今日の泊まりは梅花皮小屋と決めていたので、空身で梅花皮岳を往復することにした。まずは冷たい水が飲みたくて治二清水へ行ってみた。水場は小屋からすぐのところにあり、水は出ているとの情報通りに雪はすっかり消えていて喉を潤すことができた。後続のKさん達のパーティも小屋に着いたので、みんなで梅花皮岳へ向かう。7名の大所帯になった。
 稜線は一面のお花畑で飽きることがない。ミネザクラもまだ花をつけていた。ホン石転ビ沢を左に見て梅花皮岳の山頂へ。「御西があそこだ。あれが大日岳だ。」などと言いながら雄大な眺めを楽しんだ。梅花皮小屋へ戻り、今夜の水を確保してからのんびりとした。小屋の中より表の方が気持ちがよい。今日の梅花皮小屋の宿泊者は、私たち7名の他に、単独行の方が1名の計8名、3時過ぎには夕食の準備にかかり、担いできたビールを飲み、食事を済ませると、明日は間違いなく雨だと決め込み、天気図も書かないで早々とシュラフに潜り込んでしまった。

6月19日 雨
 夜中に雨の音で何度か目を覚ます。雷が鳴らないだけ良しとしよう。今日は梶川を下って飯豊山荘に降りるだけなので6時10分、雨具をつけてゆっくりと出発した。
 雨と言っても霧雨程度で、そんなには気にならない。北股岳へは20分ちょっとで着いた。小さな鳥居と三角点がある。周りはガスのため展望はあまり良くないが、これから向かう門内岳への稜線がかろうじて見ることができた。雨の中の山行としてはまずまずの天気と言えそうだ。稜線の登山道には雪が無く、特に危険な箇所も無かった。
 1時間ほどで門内岳を越えて門内小屋へ着いた。雨を避けトイレ休憩も含めて25分ほど休んだ。ここで杁差岳へ向かうKさん達と別れて、私たちは梶川尾根を下ることにする。扇ノ地神から雪渓を下る。見通しが利けば下る方向が一目でわかるのだが、ガスで尾根筋がわからない。地図とコンパスで方向を定め降りていく。ほどなく雪渓が終わって登山道が顔を出す。この後は、思ったより尾根には雪が残って無く、迷うようなところも無かった。登山道の脇には花が咲き写真を撮りながらゆっくりと下った。
 梶川峰を越して五郎清水で小休止を取る。登山道から一歩はいると雪渓が残っていて水は取れない。滝見場まで来ると湿気はあるものの雨は何とかあがった。すでに汗のため全身ぐっしょり状態。残念ながら見晴らしは無く、対岸の滝も見えない。
 湯沢峰へ登り返して一服し、飯豊山荘への最後の下りにかかる。しばらく下って行くと木々の間から眼下に飯豊山荘が見えてきた。長い下りももうすぐ終わりである。12時12分、湯沢の脇の道路に降り立った。車を置いてきた駐車場はすぐである。(I.I)

概念図

今回、飯豊で出会った花


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